讀本とくほん)” の例文
新字:読本
やまなかにあつたとうさんのおうちでは、なにからなにまで手製てせいでした。手習てならひのお手本てほんから讀本とくほんまで、祖父おぢいさんの手製てせいでした。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
まづなによりも原書げんしよ讀書力どくしよりよくとぼしいのは意外いぐわいでありました。それでさづける讀本とくほんむづかしいのかといふのに、けつしてさうむづかしい書物しよもつではありません。西洋せいやうでは高等小學校かうとうせうがくかう程度位ていどぐらゐでせう。
女教邇言 (旧字旧仮名) / 津田梅子(著)
これは界隈かいわい貧民ひんみんで、つい茗荷谷みやうがだにうへる、補育院ほいくゐんとなへて月謝げつしやらず、ときとすると、讀本とくほんすみるゐほどこして、其上そのうへ通學つうがくするの、ぐらしの親達おやたち父親ちゝおやなり、母親はゝおやなり
山の手小景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
とうさんはこの少年せうねん讀本とくほんかうとおもつたころに、べつにつくつていたおはなしが一つあります。それは『兄弟きやうだい』のおはなしです。それをこのほんのちへようとおもひます。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
祖父おぢいさんは學問がくもんひとでしたから、『三字文さんもじ』だの『勸學篇くわんがくへん』だのといふものを自分じぶんいて、それを少年せうねん讀本とくほんのやうにして、幼少ちひさ時分じぶんとうさんにをしへてれました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)