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ろうぼく
ふりがな文庫
“
老木
(
ろうぼく
)” の例文
見
(
み
)
るとその
辺
(
あたり
)
は
老木
(
ろうぼく
)
がぎっしり
茂
(
しげ
)
っている、ごくごく
淋
(
さび
)
しい
深山
(
しんざん
)
で、そして
不思議
(
ふしぎ
)
に
山彦
(
こだま
)
のよく
響
(
ひび
)
く
処
(
ところ
)
でございました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
幾抱
(
いくかか
)
えあるかわからないような
老木
(
ろうぼく
)
だ。まるで、
青羅紗
(
あおラシャ
)
の
服
(
ふく
)
でもきているように、一面に
厚
(
あつ
)
ぼったい
苔
(
こけ
)
がついていた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
尾花に残る
日影
(
ひかげ
)
は消え、
蒼々
(
そうそう
)
と暮れ行く空に山々の影も没して了うた。余は
猶
(
なお
)
窓に凭って眺める。突然白いものが目の前に
閃
(
ひら
)
めく。はっと思って見れば、
老木
(
ろうぼく
)
の
梢
(
こずえ
)
である。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
さらに、
事実
(
じじつ
)
を
上
(
あ
)
げると、
先日
(
せんじつ
)
のこと、
男
(
おとこ
)
は、かきの
木
(
き
)
にとまった、すずめをねらっていました。この
木
(
き
)
は
火
(
ひ
)
をまぬかれた
老木
(
ろうぼく
)
で、
枝
(
えだ
)
を
張
(
は
)
り、すずめなどのいい
遊
(
あそ
)
び
場所
(
ばしょ
)
でした。
春はよみがえる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
かくのごとき人の心には余裕がある。すなわち
生木
(
なまき
)
のようなる
弾力
(
だんりょく
)
があって、世の
変遷
(
へんせん
)
とともに進む能力を保留している。「
老木
(
ろうぼく
)
は
曲
(
まが
)
らぬ」とは
邪道
(
じゃどう
)
に迷わぬの意より弾力なきを笑うの言である。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
▼ もっと見る
『
年齢
(
とし
)
をとるのは
妖精
(
ようせい
)
も
人間
(
にんげん
)
も
同一
(
どういつ
)
じゃ。
老木
(
ろうぼく
)
の
精
(
せい
)
は、
形
(
かたち
)
は
小
(
ちい
)
さくとも、
矢張
(
やは
)
り
老人
(
ろうじん
)
の
姿
(
すがた
)
をして
居
(
い
)
る……。』
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
むしろそれへ足を乗せた
卜斎
(
ぼくさい
)
のほうで、まさか、やわらかい石だとは、
夢
(
ゆめ
)
にも思わなかったはずみから、よろよろとツンのめって、あやうく、向こうの
梅
(
うめ
)
の
老木
(
ろうぼく
)
に頭をぶつけ、ふたたび
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
岸
(
きし
)
はどこもかしこも
皆
(
みな
)
割
(
わ
)
ったような
巌
(
いわ
)
で、それに
松
(
まつ
)
、
杉
(
すぎ
)
その
他
(
た
)
の
老木
(
ろうぼく
)
が、
大蛇
(
だいじゃ
)
のように
垂
(
た
)
れ
下
(
さが
)
っているところは、
風情
(
ふぜい
)
が
良
(
よ
)
いというよりか、
寧
(
むし
)
ろもの
凄
(
すご
)
く
感
(
かん
)
ぜられました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
“老木”の意味
《名詞》
年を経た古い樹木。古木。
(出典:Wiktionary)
老
常用漢字
小4
部首:⽼
6画
木
常用漢字
小1
部首:⽊
4画
“老木”で始まる語句
老木屋