紹介状せうかいじやう)” の例文
御米およね善良ぜんりやうをつと調戯からかつたのを、多少たせうまないやうかんじた。宗助そうすけその翌日あくるひすぐもらつていた紹介状せうかいじやうふところにして、新橋しんばしから汽車きしやつたのである。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
そのかくはま、と夫人ふじんとに、紹介状せうかいじやう頂戴ちやうだいして、春葉しゆんえふ二人ふたりかけた。あゝ、この紹介状せうかいじやうなかりせば……おもひだしても、げつそりとはらく。……
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
このとき神通じんづうあらはして、討死うちじに窮地きうちすくつたのが、先生せんせい紹介状せうかいじやう威徳ゐとくで、したがつて金色夜叉夫人こんじきやしやふじんなさけであつた。
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
同時どうじかれつとめやすんでわざ/\此所こゝまでをとこであつた。紹介状せうかいじやういてれたひと萬事ばんじけてれる宜道ぎだうたいしても、あまりに輕卒けいそつ振舞ふるまひ出來できなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
紹介状せうかいじやうもら四五日前しごんちまへかれこの同僚どうれうそばつて、きみ禪學ぜんがくるのかと、突然とつぜん質問しつもんけた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)