立入たちい)” の例文
かういふふうにしてわが地球ちきゆう知識ちしきはだん/\すゝんでたけれども、其内部そのないぶ成立なりたちに立入たちいつた知識ちしき毛頭もうとうすゝんでゐないといつてよろしかつた。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
大勢はつゞいてその堀際へ駈け寄つたが、水に呑まれた娘の姿はもう見えなかつた。城の堀へみだりに立入たちいることは国法で禁じられてゐる。
梟娘の話 (新字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
周邊あたりはなしにはまれ立入たちいるのみで、質問しつもんをされたらけつして返答へんたふたことのい、ものも、ものも、あたへらるゝまゝに、時々とき/″\くるしさうなせきをする。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
白猿はくゑん余光よくわう抱一はういつ不白ふはくなどのもとへも立入たちいるやうになり、香茶かうちや活花いけばなまで器用であはせ、つひ此人このひとたちの引立ひきたてにて茶道具屋ちやだうぐやとまでなり、口前くちまへひとつで諸家しよけ可愛かあいがられ
隅田の春 (新字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
三四郎はすましてゐる訳にも行かず、と云つて無暗に立入たちいつた事を聞く気にもならなかつたので、たゞ
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
何方にしても僕の行為についてそこ迄立入たちいったお話しは、あなたとする必要はないと思います。
女の一生 (新字新仮名) / 森本薫(著)
切らせてはならぬ。幾之助さえ助かれば仔細は無い、重ねて申してはならぬぞ、ただ、膳部係の者によく申聞けて、余人の立入たちいるのを許してはならぬ。女子供といえども油断は禁物だぞ
礫心中 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
多日たじつやまひしようして引籠ひきこもり、人知ひとしれず諸家しよか立入たちいり、内端うちわ樣子やうすうかゞるに、御勝手ごかつてむなしく御手許おてもと不如意ふによいなるにもかゝはらず、御家中ごかちう面々めん/\けて老職らうしよく方々かた/″\はいづれも存外ぞんぐわい有福いうふくにて
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
周辺あたりはなしにはまれ立入たちいるのみで、質問しつもんをされたらけっして返答へんとうをしたことのい、ものも、ものも、あたえらるるままに、時々ときどきくるしそうなせきをする。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
立入たちいったが声を懸けた。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)