やはり、人間は人間であろうとして、依然、畜生以上を矜持している人間もある。当然、ふたいろの人種が、二潮流をここに作った。
ティボー自身は必ずしもこれに矜持を有することなく、バッハの『協奏曲=ホ長調』のごときは、日本におけるプログラムに載せながら
それから毎朝彼は再びパンを得ることに従事する。そして彼の手がパンを得つつある間に、彼の背骨は矜持を得、彼の頭脳は思想を得る。
クリストフは彼女からなんらの知らせも受けなかったけれど、鋭くなった直覚力で遠くからそれを感じた。彼女は矜持のうちに意地張っていた。