トップ
>
相良
>
さがら
ふりがな文庫
“
相良
(
さがら
)” の例文
「遠州
相良
(
さがら
)
の者で、同國といふだけでございます。私と母が江戸へ出て、頼るところも無くて困つて居るのを、引取つてくれました」
銭形平次捕物控:250 母娘巡礼
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
これへ、秋月寂心の兵数千も味方に
参
(
さん
)
じ、
日和見
(
ひよりみ
)
だった深堀、龍造寺、
相良
(
さがら
)
、杉、
富光
(
とみみつ
)
などの小武族も、ぞくぞく陣へ
投
(
とう
)
じて来る。
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「また、
相良
(
さがら
)
先生の教えをも朝夕親しく受けた身ではないか。一時の夢か。ゆ、夢ならさめてくれ。これ、遊佐、守人が拝むぞ」
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「落ちゆく先きは九州
相良
(
さがら
)
とか何とかいわなかったかね。——とうとう、水商売が身につかずさ、九州へ行っていったい何をするのかねえ……」
泣虫小僧
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
遠州
相良
(
さがら
)
在
(
ざい
)
の農家の十六の少年、夜中の一時ごろに便所に出たまま戻らず、しばらくすると悲鳴の声が聞えるので、両親が飛び起きて便所を見たがいない。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
▼ もっと見る
「落ち行く先は、九州
相良
(
さがら
)
……というわけではないが、肥後の熊本まで、
退引
(
のっぴき
)
ならずお供を仰せつかりそうだ」
大菩薩峠:32 弁信の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
水にて洗ひ落せば這は如何に弟九郎兵衞なりしかば
座中
(
ざちう
)
の人々
惘
(
あき
)
れ
果
(
はて
)
て
皆
(
みな
)
脱々
(
ぬけ/\
)
に歸りける
組頭
(
くみがしら
)
の兩人は
據
(
よんど
)
ころなく跡に
殘
(
のこ
)
りて兄九郎右衞門は
相良
(
さがら
)
へ
突出
(
つきだ
)
すと云うを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「———下妻さんとか
仰
(
お
)
っしゃるお方と、
相良
(
さがら
)
さんとか仰っしゃるお方が御一緒でいらっしゃいます」
細雪:01 上巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
江戸にもいられず領国
相良
(
さがら
)
の、自分の城へも帰って行けず、他人の領地へ他人の名義で、ひそかに造り設けたという、浅間山麓の山屋敷へ、こっそり落ちて行こうとして
血煙天明陣
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
当人がもとの通りでいいと云うのに延岡
下
(
くんだ
)
りまで落ちさせるとは一体どう云う
了見
(
りょうけん
)
だろう。
太宰権帥
(
だざいごんのそつ
)
でさえ
博多
(
はかた
)
近辺で落ちついたものだ。
河合又五郎
(
かあいまたごろう
)
だって
相良
(
さがら
)
でとまってるじゃないか。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
相良
(
さがら
)
がいつかあなたに申し込んだことがあるそうですね」
おばな沢
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「イヨ/\、九
州
(
しゅう
)
相良
(
さがら
)
だね」
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
つづいては九州の大友、
相良
(
さがら
)
、島津らの後陣も
馳
(
は
)
せさんずるにちがいなく——それにこの地にあれば兵糧の憂いもないこと。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
社へ行くと、まだ相棒さんは見えなくて、若い重役の
相良
(
さがら
)
さんが一人で、二階の広い重役室で新聞を読んでいた。
新版 放浪記
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
と言った壮士は、おたがいに呼ぶところの名をもってすれば、
相良
(
さがら
)
と言ったり、小島と言ったりする。
大菩薩峠:29 年魚市の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
それから、後で風の便りに聞けば、この娘の悲運と老夫の横死を嘆き、主君出羽を恨みにうらんで、母はついに出羽の藩地、遠州
相良
(
さがら
)
の空を
白眼
(
にら
)
んで自害して果てたという。
煩悩秘文書
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「それぢやおつ母ア、お信さん、道中氣をつけて、眞つ直ぐに故郷の遠州
相良
(
さがら
)
へ歸るんだぜ。旅には慣れて居るやうだが、水當り、食
中
(
あた
)
り、ことに
胡摩
(
ごま
)
の蠅に氣をつけるやうに」
銭形平次捕物控:250 母娘巡礼
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
〽そもそもわっちが在所は、遠州
相良
(
さがら
)
の城にて、七つ星から、軽薄ばかりで、お側へつん出て、ご用をきくやら、老中になるやら、それから聞きねえ、大名役人役替えさせやす。
血煙天明陣
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
持參なし引
替
(
かへ
)
にして百八十兩の金を能も
騙
(
かた
)
り取れたなイヤサ東海道五十三
次
(
つぎ
)
品川から
大津
(
おほつ
)
まで名を賣て居る此水田屋藤八を能も
誑
(
だま
)
し
騙
(
かた
)
つたなサア此上は
相良
(
さがら
)
の役所へ
拘引
(
おびき
)
出
(
だ
)
し
面
(
つら
)
の皮を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
『肥後国誌』巻十三に採録した『
響原
(
ひびきはら
)
合戦覚書』に
相良
(
さがら
)
家の
軍評定
(
いくさひょうじょう
)
のことを記して
地名の研究
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「そら、落ち行く先きは九州
相良
(
さがら
)
って云うじゃないか」
二百十日
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
と、思いながら、白ずくめの行人姿は、しばらく
呆気
(
あっけ
)
にとられていました。いうまでもなく、彼は
相良
(
さがら
)
金吾です。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
弱冠なる貴公子が取って動かない気象のほど、侮り難いと見て、
相良
(
さがら
)
総蔵が代って答えました
大菩薩峠:23 他生の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
おゆうさんと
相良
(
さがら
)
うじが大阪に
仮寓
(
かぐう
)
のころ、あんたに乳をふくませた
乳母
(
うば
)
じゃとかいう。
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「よく覺えて居ります。晝前に
相良
(
さがら
)
樣御用人、晝頃稻葉佐仲樣、晝過ぎに田熊丹後樣」
銭形平次捕物控:223 三つの菓子
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
なし
非人
(
ひにん
)
乞食
(
こつじき
)
取込で
相良
(
さがら
)
の町へ引出されしは
屠所
(
としよ
)
の歩行の未の上刻是を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
来
(
らい
)
の
了戒
(
りょうかい
)
の大刀に、衰えた肩をもたせかけ、膝を
友禅
(
ゆうぜん
)
の小蒲団にくるんで、
相良
(
さがら
)
金吾は
昏々
(
こんこん
)
と眠っております。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
続いて天明六年に将軍家治
薨
(
こう
)
じ、異薬を勧めたという名で田沼主殿頭は退けられ、翌七年には遠州
相良
(
さがら
)
五万七千石の所領を
召上
(
めしあ
)
げられて閉居、八年には田沼の頽勢も一瞬にして壊滅
奇談クラブ〔戦後版〕:04 枕の妖異
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「父は
相良
(
さがら
)
と申しましてございます」
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
内陣からおどり出して、待てと、自分の前に立ちふさがった侍、日本左衛門は、それも
捕手
(
とりて
)
役人のひとりかと思いましたが、意外です。
相良
(
さがら
)
金吾でありました。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
相良
(
さがら
)
党もだ」
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
相
常用漢字
小3
部首:⽬
9画
良
常用漢字
小4
部首:⾉
7画
“相良”で始まる語句
相良領
相良惣三
相良金吾
相良様
相良玄鶯院
相良布
相良郡
相良麩
相良十吉
相良惣蔵