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とくいう
「
御米、
近來の
近の
字はどう
書いたつけね」と
尋ねた。
細君は
別に
呆れた
樣子もなく、
若い
女に
特有なけたゝましい
笑聲も
立てず
斯る
島の
事とて、
路などのあらう
筈はなく、
熊笹の
間を
掻分けたり、
幾百千年來積り
積つて、
恰も
小山のやうになつて
居る
落葉の
上を
踏んだり、また
南半球に
特有の
黄乳樹とて
これ
大弓場の
爺樣なり。
人に
逢へば
顏相をくづし、
一種特有の
聲を
發して、「えひゝゝ。」と
愛想笑をなす、
其顏を
見ては
泣出さぬ
嬰兒を——、「あいつあ
不思議だよ。」とお
花主は
可愛がる。
只一人の
巫女が
彼等に
特有の
態度を
保つて
正座を
張つて、
其の
何時でも
放さない
荷物を
前へ
置いてしやんと
坐つて
居るのであつた。
表には
村落の
者が
漸く
殖えて
土間から
座敷へ
上る
者もあつた。