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檜木
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ひのき
ふりがな文庫
“
檜木
(
ひのき
)” の例文
檜木
(
ひのき
)
、
椹
(
さはら
)
、
明檜
(
あすひ
)
、
槇
(
まき
)
、
𣜌
(
ねず
)
——それを
木曾
(
きそ
)
の
方
(
はう
)
では
五木
(
ごぼく
)
といひまして、さういふ
木
(
き
)
の
生
(
は
)
えた
森
(
もり
)
や
林
(
はやし
)
があの
深
(
ふか
)
い
谷間
(
たにあひ
)
に
茂
(
しげ
)
つて
居
(
ゐ
)
るのです。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「
屑屋
(
くづや
)
の久吉さんと、御浪人の
檜木
(
ひのき
)
さん、あの二人は、いつかはきつと私の命を狙ふに違ひないと父さんは言つて居ました」
銭形平次捕物控:303 娘の守袋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
勿体
(
もつたい
)
ないこつちや、勿体ないこつちや、これも将棋を指すおかげだす。」と言つたといふくらゐ、総
檜木
(
ひのき
)
作りの木の
香
(
か
)
も新しい立派な場所であつた。
聴雨
(新字旧仮名)
/
織田作之助
(著)
と、その気味の悪い笑い声は
暗鬱
(
あんうつ
)
たる処女林に鳴り渡り、三倍ほどもある反響となって彼の耳へそのまま返って来た。すると、それに驚いたものか、傍の
檜木
(
ひのき
)
の
空洞
(
うつろ
)
から
梟
(
ふくろう
)
が一羽飛び出した。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
木曾
(
きそ
)
は
檜木
(
ひのき
)
の
名所
(
めいしよ
)
ですから、あの
木
(
き
)
を
薄
(
うす
)
い
板
(
いた
)
に
削
(
けづ
)
りまして、
笠
(
かさ
)
に
編
(
あ
)
んで
冠
(
かぶ
)
ります。その
笠
(
かさ
)
の
新
(
あたら
)
しいのは、
好
(
い
)
い
檜木
(
ひのき
)
の
香氣
(
にほひ
)
がします。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
檜木
(
ひのき
)
官之助は氣がせく樣子です。散々の勞苦と貧乏で、隨分氣むづかしくはなつて居るにしても、こんな男が案外の正直者かもわかりません。
銭形平次捕物控:303 娘の守袋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
観音堂
(
かんのんどう
)
の屋根はころびかかり、
檜木
(
ひのき
)
六本、
杉
(
すぎ
)
六本、都合十二本の大木が墓地への通路で
根扱
(
ねこ
)
ぎになったと言って見せるものがある。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
平次は
度肝
(
どぎも
)
を拔かれました、
檜木
(
ひのき
)
官之助の細目に開いた格子へ手をかけて、ガラリとやると、頭の上から小氣味の良い一
喝
(
かつ
)
を
喰
(
く
)
はされたのです。
銭形平次捕物控:303 娘の守袋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
馬籠の
荒町
(
あらまち
)
にある村社の
鳥居
(
とりい
)
のために
檜木
(
ひのき
)
を
背伐
(
せぎ
)
りしたと言って、その始末書を取られるような細かい干渉がやって来る。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
十日ばかり前、お隣りに住んでいらつしる御浪人の
檜木
(
ひのき
)
風
(
ふう
)
之進樣が、
碁
(
ご
)
を打ちに入らつしやいましたが——檜木樣と私は、お互に下手ながら
互先
(
たがひせん
)
で、一と月に一度や二度は手合せをいたします。
銭形平次捕物控:231 鍵の穴
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
山
(
やま
)
には
大
(
おほ
)
きな
檜木
(
ひのき
)
の
林
(
はやし
)
もありますから、その
厚
(
あつ
)
い
檜木
(
ひのき
)
の
皮
(
かは
)
を
板
(
いた
)
のかはりにして、
小屋
(
こや
)
の
屋根
(
やね
)
なぞを
葺
(
ふ
)
くこともありました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
それは彼が巴里から持って帰った荷造りの箱板を材料にした旅の記念で、
蓋
(
ふた
)
だけを別の
檜木
(
ひのき
)
の板で造らせたものであった。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
檜木
(
ひのき
)
、
椹
(
さわら
)
、
明檜
(
あすひ
)
、
高野槇
(
こうやまき
)
、
※
(
ねずこ
)
——これを木曾では
五木
(
ごぼく
)
という。そういう樹木の生長する森林の方はことに山も深い。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
樅
(
もみ
)
、
栂
(
つが
)
、
椹
(
さわら
)
、
欅
(
けやき
)
、
栗
(
くり
)
、それから
檜木
(
ひのき
)
なぞの森林の
内懐
(
うちぶところ
)
に抱かれているような妻籠の方に、米の供給は望めない。妻籠から東となると、耕地はなおさら少ない。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
あの張板なぞは、宅でまだ川向に居ました時分、わざわざ
檜木
(
ひのき
)
で造らせたんですよ。長く住む積りでしたからねえ。とにかく、道具屋に一度見せまして、
直段
(
ねだん
)
を
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
あそこの小屋の前に
檜木
(
ひのき
)
の実が
乾
(
ほ
)
してあった、ここに山の中らしい耳のとがった茶色な犬がいた、とそんなことを語り合って行く間にも楽しい笑い声が起こった。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
時には
樅
(
もみ
)
、
檜木
(
ひのき
)
、
杉
(
すぎ
)
などの暗い木立ちの間に出、時には
栗
(
くり
)
、その他の枯れがれな雑木の間の道にも出た。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
今さらのように豊富な
檜木
(
ひのき
)
、
椹
(
さわら
)
、
明檜
(
あすひ
)
、
高野槇
(
こうやまき
)
、それから
※
(
ねずこ
)
などの繁茂する森林地帯の深さに驚き、それらのみずみずしい五木がみな享保年代からの御停止木であるにも驚き
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
檜木
(
ひのき
)
類の枝を伐採する場所と、
元木
(
もとぎ
)
の数をとりしらべて、至急書面で届け出ろとありますよ。つまり、木曾山は尾州の領分だから、
松明
(
たいまつ
)
の材料は藩から出るという意味なんですね。
夜明け前:03 第二部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
檜
漢検準1級
部首:⽊
17画
木
常用漢字
小1
部首:⽊
4画
“檜木”で始まる語句
檜木笠
檜木山