機會はづみ)” の例文
新字:機会
足溜あしだまりなくける機會はづみもの取落とりおとして、一まいはづれし溝板どぶいたのひまよりざら/\とこぼれば、した行水ゆくみづきたなき溝泥どぶどろなり、幾度いくたびのぞいてはたれどれをばなんとしてひろはれませう
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
安全あんぜん進航しんかう表章ひやうしようとなるべき球形きゆうけい檣燈しやうとうが、なにかの機會はづみいとえんはなれて、檣上しやうじやう二十フヒートばかりのところから流星りうせいごと落下らくかして、あはやと船長せんちやうてる船橋せんけうあたつて、とう微塵みじんくだ
彼等かれら惡戲者いたづらものみづをさゝれてあわてた機會はづみあるしてしまつた。それは、まゝでは二人ふたりてもはされぬ容子ようすだからどうしてもひとつにらうといふのならば何處どこへか二人ふたりかくすのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
ある主人しゆじん内儀かみさんは偶然ひよつとした機會はづみがあつて勘次かんじはなしをした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)