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横着
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わうちやく
ふりがな文庫
“
横着
(
わうちやく
)” の例文
そのくせ鼠は毎晩のやうに
天井裏
(
てんじやううら
)
を走りまはつてゐた。彼等は、——殊に彼の妻は猫の
横着
(
わうちやく
)
を憎み出した。が、それは横着ではなかつた。
貝殻
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
『寐たなら起して聞け。今日おかあ樣からお
使
(
つかひ
)
を頼まれてゐるだらう。その品物を直ぐ持つて來いと言へ。あいつは近頃
横着
(
わうちやく
)
になつた。』
反古
(旧字旧仮名)
/
小山内薫
(著)
横着
(
わうちやく
)
をきめて居るやうですが、實は十手捕繩を預つて居る八五郎に、たまには獨り立ちの仕事をさせて見たかつたのでせう。
銭形平次捕物控:282 密室
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
すくなくも、
電燈
(
でんとう
)
が
點
(
つ
)
くやうに
成
(
な
)
ると、
人間
(
にんげん
)
は
横着
(
わうちやく
)
で、どうしてあんなだつたらうと
思
(
おも
)
ふ、が
其
(
それ
)
はまつたく
暗
(
くら
)
かつた。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
上
(
あ
)
げませうの
約束
(
やくそく
)
でよこしたのなれども、
元來
(
もとより
)
くれられぬは
横着
(
わうちやく
)
ならで、
何
(
ど
)
うでも
爲
(
す
)
る
事
(
こと
)
のならぬ
活地
(
いくぢ
)
の
無
(
な
)
さ
故
(
ゆゑ
)
、
夫
(
そ
)
れは
思
(
おも
)
ひ
絶
(
た
)
つて
私
(
わたし
)
は
私
(
わたし
)
の
口
(
くち
)
を
濡
(
ぬ
)
らすだけに
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
原田は
白眼付
(
にらめつけ
)
那
(
あ
)
の
爰
(
こゝ
)
な
横着
(
わうちやく
)
ものめ定めし汝は脇差ばかりでは
有
(
ある
)
まじ外々の品も
盜
(
ぬす
)
み取て
賣
(
うつ
)
たで
有
(
あら
)
うと問詰ければ
外
(
ほか
)
に二本の脇差は
騷
(
さわ
)
ぎの
中
(
うち
)
故
(
ゆゑ
)
火中へ入て御座りしを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
彼女は、今思ひ出せるものを考へてそれを見てゐるのだ。現在の現實を見てゐるのではないのだ。彼女は、どういふ風な少女なのかしら——いゝ人なのだらうか、
横着
(
わうちやく
)
な人なのだらうか。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
ナニ
横着
(
わうちやく
)
な事があるものか、イエ
彼
(
あれ
)
はほんの心ばかりの
祝
(
いはひ
)
なんで、
如何
(
いか
)
にも
珍
(
めづらし
)
い物を
旧主人
(
きゆうしゆじん
)
から
貰
(
もら
)
ひましたんでね、
実
(
じつ
)
は
御存知
(
ごぞんぢ
)
の
通
(
とほ
)
り、
僕
(
ぼく
)
は
蘭科
(
らんくわ
)
の
方
(
はう
)
は
不得手
(
ふえて
)
ぢやけれど、
時勢
(
じせい
)
に追はれて
止
(
や
)
むを
得
(
え
)
ず
八百屋
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
兎
横着
(
わうちやく
)
小さな鶯
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
何といふ
横着
(
わうちやく
)
さ、半之丞が
呆
(
あき
)
れて默つて居ると、若い釆女は手文庫の中から二十五兩包を二つ出してポンと
投
(
はふ
)
りました。
銭形平次捕物控:022 名馬罪あり
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
子供の
無邪氣
(
むじやき
)
に對する惡例の危險、
狎
(
な
)
れ
合
(
あ
)
つた方から云へば
務
(
つと
)
めを
忽
(
ゆるが
)
せにする結果と紛亂——互の親和と信頼、それから出て來る自信——それに伴ふ
横着
(
わうちやく
)
——反抗——そしてお
定
(
きま
)
りの爆發。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
組せし
無念
(
ぶねん
)
か又は知ども
當座
(
たうざ
)
のみ
能
(
よ
)
ければ
能
(
よい
)
との不實心で知て居ながら
横着
(
わうちやく
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「
横着
(
わうちやく
)
な野郎ぢやありませんか」
銭形平次捕物控:156 八千両異変
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
横
常用漢字
小3
部首:⽊
15画
着
常用漢字
小3
部首:⽬
12画
“横着”で始まる語句
横着者
横着物
横着氣
横着過
横着面
横着千万
横着独楽
横着者奴
横着野郎