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ほんあみ
ふりがな文庫
“
本阿弥
(
ほんあみ
)” の例文
旧字:
本阿彌
「
本阿弥
(
ほんあみ
)
光悦どののお
紹介
(
ひきあ
)
わせで、私もいちど、柳町の扇屋でお目にかかりましたが、
公卿
(
くげ
)
にも似あわぬ、快活な御気性と見うけました」
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「申し上げまする、これは則重ではござりませぬ、数年前、
本阿弥
(
ほんあみ
)
様が主人の家へお立寄りになりました時分の御鑑定によりますれば……」
大菩薩峠:12 伯耆の安綱の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
書画掛物には箱書があるし、刀剣にも
本阿弥
(
ほんあみ
)
の折紙がなければ筋はとおらない理屈だ、……すべてそれ相当の由緒書がある
長屋天一坊
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
美術工芸の名工を京都
烏丸
(
からすま
)
に集めたので、京都は美術工芸の中心地となり、
本阿弥
(
ほんあみ
)
光悦とか野村宗達などの優れた工芸家があらはれ、桃山風の華美な工芸品を作つた。
二千六百年史抄
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
本阿弥
(
ほんあみ
)
の
鑑定
(
めきき
)
で、偽と知れたのはツイ近頃、——その前に万一の時の事を五兵衛に相談すると、佩刀を盗まれた落度から偽物と掏り換えの罪は、みんな五兵衛が自分で引受けるから
銭形平次捕物控:072 買った遺書
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
これから、聯合組に行くとこじゃが、こないだ買うた刀を二本、出してみんな?
本阿弥
(
ほんあみ
)
の
直弟子
(
じきでし
)
の、大層上手な鑑定家が来とるそうな。おれも、助広を
鑑
(
み
)
て貰おうかと思うちょる。
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
「おだてるなよ。しかし直江志津というと折紙でも附いているのかい
本阿弥
(
ほんあみ
)
さん」
白くれない
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
本阿弥
(
ほんあみ
)
の
折紙
(
をりかみ
)
古今
(
ここん
)
に変ず。
羅曼
(
ロマン
)
派起つてシエクスピイアの名、四海に轟く事
迅雷
(
じんらい
)
の如く、羅曼派亡んでユウゴオの作、八方に
廃
(
すた
)
るる事
霜葉
(
さうえふ
)
に似たり。茫々たる
流転
(
るてん
)
の
相
(
さう
)
。目前は泡沫、
身後
(
しんご
)
は夢幻。
骨董羹:―寿陵余子の仮名のもとに筆を執れる戯文―
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「
天晴
(
あっぱ
)
れ御鑑定、
本阿弥
(
ほんあみ
)
でいらっしゃる。」と
急須子
(
きびしょ
)
をあける。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
京の
本阿弥
(
ほんあみ
)
光悦の長屋にいるということが分ってからでも、約半年もかかって、ようやく、まとまったことなのであった。
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「どうしてうちにいないんです」と助三郎は陽気に云った、「今日はおやじといっしょに
本阿弥
(
ほんあみ
)
がいったんですよ」
末っ子
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
本阿弥
(
ほんあみ
)
の
鑑定
(
めきき
)
で偽物と解り、石川様へ厳重なお達しがあったのだそうでございます
銭形平次捕物控:072 買った遺書
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
本阿弥
(
ほんあみ
)
だの、
徒目付
(
かちめつけ
)
だの、
石出帯刀
(
いわでたてわき
)
だのという連中が来てズラリと並び、斬り手の朝右衛門は
手代
(
てがわ
)
り弟子らと共に
麻裃
(
あさがみしも
)
でやって来て、
土壇
(
どだん
)
の上や試しの方式にはなかなかの故実を踏んでやることを
大菩薩峠:12 伯耆の安綱の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「実相院町の東の辻——俗にあの辺で
本阿弥
(
ほんあみ
)
の辻とも呼んでおりますが、そこの本阿弥
光悦
(
こうえつ
)
の家の奥に、たしかに武蔵が
逗留
(
とうりゅう
)
しておる様子なので」
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「有難い。——そいつは俺の畠だ。何を隠そう
本阿弥
(
ほんあみ
)
の勇とは俺のことなんだ」
笑う悪魔
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
どこかへ出た戻りらしい
妙秀尼
(
みょうしゅうに
)
に、こう呼びとめられて、そこが
本阿弥
(
ほんあみ
)
の辻の近所だったということも、後から初めて気がついたほどなのである。
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
投げた——とね、
本阿弥
(
ほんあみ
)
が夫婦づれで来ても、この鑑定に間違いはあるめえ
銭形平次捕物控:030 くるい咲き
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
ここの板看板に
本阿弥
(
ほんあみ
)
門流としてあったので、
京出
(
きょうで
)
の
研師
(
とぎし
)
に違いないと思うと同時に、恐らく本阿弥家の
職方
(
しょくかた
)
長屋の一門下であろうとも考えられ
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
本阿弥
(
ほんあみ
)
光悦の家で見た
梁楷
(
りょうかい
)
の
栗鼠
(
りす
)
に落栗の図を
観
(
み
)
——その粗朴なうちに持つ王者の気品と、墨の深さを、いつまでも忘れなかったりしたこともある。
宮本武蔵:07 二天の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
かれが、師匠の清麿について、
本阿弥
(
ほんあみ
)
の招きで、両国の万八楼へ行った帰り途に、破門をくう、
禍
(
わざわい
)
があったらしい。
野槌の百
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「おまえを破門したのは、
本阿弥
(
ほんあみ
)
様の会の帰りに、お父様が悪酔して、お金を失くしたあの疑いからだったが……」
野槌の百
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
諸国から銘刀を
蒐
(
あつ
)
めさせたことがあるが、その時、鑑刀家の
本阿弥
(
ほんあみ
)
に命じて選ばせた逸品の中、第一に位する絶品が、この「武蔵正宗」であったという。
随筆 宮本武蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「——ですが
明日
(
あした
)
の朝はもう立とうと存じます。武蔵どのにお会いになったら、どうぞまいちど、京の
本阿弥
(
ほんあみ
)
の辻へ立ち寄ってくださるようお伝えおきを」
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
光悦といえば、今、京都の
本阿弥
(
ほんあみ
)
の辻には、天下に聞えわたっている同じ名の人間が住んでいる。
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
江戸へつくと、百は、場末の
木賃宿
(
きちん
)
に泊りこんで、あくる日から、小柄の売口をさがしあるいた。——といっても、破門された体なので、刀屋や
本阿弥
(
ほんあみ
)
すじへは、向けられない。
野槌の百
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
本阿弥
(
ほんあみ
)
の
極
(
きわ
)
めつき、
堀川国広
(
ほりかわくにひろ
)
の
脇差
(
わきざし
)
、
目貫
(
めぬき
)
は
白魚
(
しらうお
)
に
蛇籠
(
じゃかご
)
、うぶご
磨上
(
すりあ
)
げなし! ……」
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
出入の
骨董屋
(
こっとうや
)
が、
本阿弥
(
ほんあみ
)
の手紙を添えて置いて行った周文の軸を
展
(
ひろ
)
げて、その画面へ、虫でも覗くように、眼鏡をかけて
屈
(
かが
)
みこんでいた吉良上野介は、鍋鶴の羽音に、顔を上げて、不機嫌な
皺
(
しわ
)
を
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「わたくしは京の
本阿弥
(
ほんあみ
)
の辻に住む光悦という者。また、これは母の
妙秀
(
みょうしゅう
)
でして、武蔵どのとは六、七年前に、ふとお親しくしていただいたこともあり、何かにつけ、日頃、おうわさ申し上げているものですから」
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
(
本阿弥
(
ほんあみ
)
の辻で斬られるのを見て来た……)
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「そうそう、あなたに会ったら
訊
(
き
)
こうと思っていたことですが、
本阿弥
(
ほんあみ
)
光悦が鷹ヶ峰へ移る前に住んでいた家のあったという本阿弥の辻というのは一体どこですか、何という町にあるのですか、今でもその名称が残っているのでしょうか」
随筆 宮本武蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
本阿弥
(
ほんあみ
)
門流
厨子野
(
ずしの
)
耕介
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
本
常用漢字
小1
部首:⽊
5画
阿
漢検準1級
部首:⾩
8画
弥
常用漢字
中学
部首:⼸
8画
“本阿弥”で始まる語句
本阿弥光悦
本阿弥長職派