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攀上
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よぢのぼ
ふりがな文庫
“
攀上
(
よぢのぼ
)” の例文
崖
(
がけ
)
や岩に
攀上
(
よぢのぼ
)
るとき、お六は決つて下から手を差伸べ、少し甘い調子で救ひを求めます。
銭形平次捕物控:082 お局お六
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
傘
(
からかさ
)
はぐる/\と
段
(
だん
)
にかゝる、と
苦
(
く
)
もなく
攀上
(
よぢのぼ
)
るに
不思議
(
ふしぎ
)
はない。
濃
(
こまや
)
かな
夜
(
よ
)
の
色
(
いろ
)
が
段
(
だん
)
を
包
(
つゝ
)
んで、
雲
(
くも
)
に
乗
(
の
)
せたやうにすら/\と
辷
(
すべ
)
らし
上
(
あ
)
げる。
気
(
き
)
の
疾
(
はや
)
い、
身軽
(
みがる
)
なのが、
案山子
(
かゝし
)
の
中
(
なか
)
にもあるにこそ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
それで
此方
(
こつち
)
が五人六人、十人と数が多くなると、屋根でも、樹でも、する/\と
攀上
(
よぢのぼ
)
つて、丸で猫ででもあるかのやうに、森と言はず、田と言はず、川と言はず、直ちに
遁
(
に
)
げて身を隠して了ふ。
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
一月
(
ひとつき
)
の
中
(
うち
)
に
身體
(
からだ
)
がきれいに
成
(
な
)
りました、
其
(
そ
)
の
翌日
(
あくるひ
)
の
事
(
こと
)
だつたんです、お
仙人
(
せんにん
)
は
杖
(
つゑ
)
を
支
(
つ
)
いて、
幾壇
(
いくだん
)
も
壇
(
だん
)
を
下
(
お
)
りて、
館
(
やかた
)
を
少
(
すこ
)
し
離
(
はな
)
れました、
攀上
(
よぢのぼ
)
るほどな
巖
(
いは
)
の
上
(
うへ
)
へ
連
(
つ
)
れて
行
(
い
)
きました。
眞晝間
(
まつぴるま
)
の
事
(
こと
)
なんです。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
恰
(
あたか
)
もよし
横
(
よこ
)
ざまに
崖
(
がけ
)
を
生
(
お
)
ひ
出
(
い
)
でて、
名
(
な
)
を
知
(
し
)
らぬ
花
(
はな
)
咲
(
さ
)
きたる、
樹
(
き
)
の
枝
(
えだ
)
に
縋
(
すが
)
りつも、づぶ
濡
(
ぬ
)
れのまゝ
這
(
は
)
ひ
上
(
あが
)
りし、
美
(
うつく
)
しき
男
(
をとこ
)
なれば、これさへ
水
(
みづ
)
の
垂
(
た
)
るばかり。
草
(
くさ
)
をつかみ、
樹
(
き
)
を
辿
(
たど
)
りて、
次第
(
しだい
)
に
上
(
そら
)
へ
攀上
(
よぢのぼ
)
る。
妙齢
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
攀
漢検1級
部首:⼿
19画
上
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
“攀”で始まる語句
攀
攀登
攀昇
攀援
攀ち
攀慕
攀躋
攀木
攀柳
攀緑