“拂(ぱら)” の例文
新字:払
で何うかして忘れて了はうとする、追ツ拂(ぱら)はうとする。雖然駄目だ、幾ら踠いたからと謂つて、其の考は蛭(ひる)のやうに頭の底に粘付(すいつ)いて了つた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
『二列(れつ)さ!』と海龜(うみがめ)は叫(さけ)んで、『多(おほ)くの海豹(あざらし)や、海龜(うみがめ)なぞが、それから往來(わうらい)の邪魔(じやま)になる海月(くらげ)を追(お)ッ拂(ぱら)ふ——』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
醉(よ)つ拂(ぱら)つたか、寢込(ねこ)んだか、馬方(うまかた)め、馬鹿(ばか)にしやがると、異説(いせつ)、紛々(ふん/\)たる所(ところ)へ、提灯(ちやうちん)片手(かたて)に息(いき)せいて
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
小(ちひ)さな葬式(さうしき)ながら柩(ひつぎ)が出(で)た後(あと)は旋風(つむじかぜ)が埃(ほこり)を吹(ふ)つ拂(ぱら)つた樣(やう)にからりとして居(ゐ)た。手傳(てつだひ)に來(き)て居(ゐ)た女房等(にようばうら)はそれでなくても膳立(ぜんだて)をする客(きやく)が少(すくな)くて暇(ひま)であつたから滅切(めつきり)手持(てもち)がなくなつた。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
少し間の延(の)びた顏をしてゐる者があツたら、突倒(つきたふ)す、踏踣(ふみのめ)す、噛付(かみつ)く、かツ拂(ぱら)ふ、唸(うな)る、喚(わめ)く、慘憺(たん)たる惡戰(あくせん)だ。だから汗(あせ)と垢(あか)とが到處(いたるところ)に充滿(いつぱい)になツてゐて、東京には塵埃(ごみ)が多い。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
で何うかして忘れて了はうとする、追ツ拂(ぱら)はうとする。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)