あつ)” の例文
泥棒どろぼうあつかつたんでせう。それともあまかねにならないんで、やむかへしてれるになつたんですかね。なにしろめづらしいことで」と坂井さかゐわらつてゐた。それから
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
取ひう/\と風を切て振廻す有樣ありさま宛然さながら麻殼をがらあつかふが如くなるにぞ八五郎は是を見て彌々いよ/\きも
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
やれ/\うしてこのおそくにたおうちではみなかはりもなしかといつかはらずもてはやさるれば、はりむしろにのるやうにておくさまあつかひなさけなくじつとなみだ呑込のみこんで、はいれも時候じかうさわりも御座ござりませぬ
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「おや、椅子いすだね」と云ひながら平岡は安楽椅子いすへ、どさりと身体からだけた。十五貫目以上もあらうと云ふわがにくに、三文の価値ねうちを置いてゐない様なあつかひかたに見えた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
改め一錢の紛失ふんじつなしと云ふにぞ然らば受取給へ何分にも親類しんるゐのことなれば此儀は内分にすまし呉れよと憑司は一かうあやまり入りせがれは只今勘當かんだうすべしとわびける故其座の年寄組合など種々扱ひ金子の歸りし上は先々穩便をんびんに濟し給へと申しければ傳吉はしば言葉ことばはなかりしが皆々樣の御あつかひにて金子は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)