“奧齒”の読み方と例文
新字:奥歯
読み方割合
おくば100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
内(うち)にのら/\として居(を)れば、兩親(りやうしん)は固(もと)より、如何(いか)に人(ひと)が好(い)いわ、と云(い)つて兄(あに)じや人(ひと)の手前(てまへ)、据膳(すゑぜん)を突出(つきだ)して、小楊枝(こやうじ)で奧齒(おくば)の加穀飯(かてめし)をせゝつては居(を)られぬ處(ところ)から、色(いろ)ツぽく胸(むね)を壓(おさ)へて
一席話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
此間(このあひだ)から何(なに)かと奧齒(おくば)に物(もの)の挾(はさ)まりて一々心(こゝろ)にかゝる事(こと)多(おほ)し、人(ひと)には取違(とりちが)へもある物(もの)、何(なに)をか下心(したこゝろ)に含(ふく)んで隱(かく)しだてゞは無(な)いか、此間(このあひだ)の小梅(こうめ)の事(こと)、あれでは無(な)いかな、夫(そ)れならば大間違(おほまちが)ひの上(うへ)なし
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
宗助(そうすけ)は此朝(このあさ)齒(は)を磨(みが)くために、わざと痛(いた)い所(ところ)を避(よ)けて楊枝(やうじ)を使(つか)ひながら、口(くち)の中(なか)を鏡(かゞみ)に照(て)らして見(み)たら、廣島(ひろしま)で銀(ぎん)を埋(う)めた二枚(まい)の奧齒(おくば)と、研(と)いだ樣(やう)に磨(す)り減(へ)らした不揃(ぶそろ)の前齒(まへば)とが、俄(には)かに寒(さむ)く光(ひか)つた。
門 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)