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だいし
ふりがな文庫
“
大師
(
だいし
)” の例文
夜食後に四角なのを三角に切って、皆で分けて食べましたが、お父様は、「おれは川崎の
大師
(
だいし
)
で食べた事があるよ。そこが本家だといっていた。」
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
旧十一月二十三日夜の
国巡
(
くにめぐ
)
りに、
大師
(
だいし
)
さんが石臼の目を切ってあるかれるという伝説が、現在どの範囲にまだ残り伝わっているかということである。
年中行事覚書
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
今は王子
権現
(
ごんげん
)
の辺、西新井の
大師
(
だいし
)
、川崎大師、
雑司
(
ぞうし
)
ヶ谷
(
や
)
等にもあり、
亀戸天満宮
(
かめいどてんまんぐう
)
門前に二軒ほど製作せし家ありしが、震災後これもありやなしや
不知
(
しらず
)
。
江戸の玩具
(新字旧仮名)
/
淡島寒月
(著)
場所は——前記のは、
桂川
(
かつらがわ
)
を
上
(
のぼ
)
る、
大師
(
だいし
)
の奥の院へ行く本道と、渓流を隔てた、川堤の
岐路
(
えだみち
)
だった。
若菜のうち
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
こう気づいてからは
大師
(
だいし
)
などは
土
(
つち
)
瓦
(
かわら
)
のように思われ、心持ちが全然変わった(随聞記第四)。
日本精神史研究
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
▼ もっと見る
何とかして治る工夫はないものかと、
大師
(
だいし
)
様に願をかけたり、
祖師
(
そし
)
様の御利益にすがったり、方々の温泉を
経
(
へ
)
めぐったりしましたが、できものはずんずん大きくなるばかりでした。
肉腫
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
しかし時代の変遷で、その我楽多もだんだんに減って来るので困ります。
大師
(
だいし
)
の
達摩
(
だるま
)
、
雑司
(
ぞうし
)
ヶ
谷
(
や
)
の
薄
(
すすき
)
の
木兎
(
みみずく
)
、
亀戸
(
かめいど
)
の
浮人形
(
うきにんぎょう
)
、柴又の
括
(
くく
)
り
猿
(
ざる
)
のたぐい、
皆
(
みん
)
な私の見逃されないものです。
我楽多玩具
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
いつか
大師
(
だいし
)
へ
一同
(
みんな
)
が行く時も、まあ親方の
身辺
(
まわり
)
について居るものを一人ばかり仲間はずれにするでもないと私が親切に誘ってやったに、我は貧乏で行かれないと云ったきりの
挨拶
(
あいさつ
)
は
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
お
高僧頭巾
(
こそづきん
)
に
肩掛
(
かたかけ
)
引
(
ひき
)
まとひ、
良人
(
つま
)
の
君
(
きみ
)
もろ
共
(
とも
)
川崎
(
かはさき
)
の
大師
(
だいし
)
に
參詣
(
さんけい
)
の
道
(
みち
)
すがら
停車塲
(
ていしやば
)
の
群集
(
くんじゆ
)
に、あれは
新橋
(
しんばし
)
か、
何處
(
どこ
)
ので
有
(
あ
)
らうと
咡
(
さゝや
)
かれて、
奧樣
(
おくさま
)
とも
言
(
い
)
はれぬる
身
(
み
)
ながら
是
(
こ
)
れを
淺
(
あさ
)
からず
嬉
(
うれ
)
しうて
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
江北橋の北詰には川口と北千住の間を往復する乗合自動車と、また
西新井
(
にしあらい
)
の
大師
(
だいし
)
と
王子
(
おうじ
)
の間を往復する乗合自動車とが互に行き
交
(
ちが
)
っている。六阿弥陀と大師堂へ行く道しるべの古い石が残っている。
放水路
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
お
大師
(
だいし
)
さんから帰ってまごまごしてると、車屋の親方が来て、お前さんとこの息子は、とんでもねえ
奴
(
やつ
)
だ、親を
棄
(
す
)
てて逃げるなんて、警察へ云ってくが
宜
(
い
)
い、俺がいっしょに往いてやろうと云うから
藍瓶
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
「おみくじだよ、
元
(
げん
)
三
大師
(
だいし
)
の有難い御神籤さ。六十三番の
凶
(
きよう
)
」
銭形平次捕物控:073 黒い巾着
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“大師”の意味
《名詞》
大師(だいし)
仏や菩薩の尊称。
徳の高い僧に対し、朝廷が諡号として贈った号。
特に弘法大師(空海)のこと。
(出典:Wiktionary)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
師
常用漢字
小5
部首:⼱
10画
“大師”で始まる語句
大師流
大師講
大師河原
大師匠
大師様
大師樣
大師詣
大師迄