“使(し)” の例文
支那(しな)帝使を西班牙(スペイン)帝使の下(しも)に座せしめ、吾(わが)児(こ)たり友たる西帝(せいてい)の使を、賊たり無頼の徒たる支那帝の使(し)の下に坐(ざ)せしむる勿(なか)れと云(い)いしと。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
大戦いらいの出費に次ぐ出費から、幕府としてもムリは承知で諸国へ苛烈な追徴の使(し)をのべつ派遣していたところなのだった。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
シテ酒家ニ付セ使(し)メズ/老後功名古暦ノ如シ/酔来顔色唐花ノ似(ごと)シ/東風料峭トシテ天街遠ク/疾(やまい)ヲ力(お)シテ還(ま)タ下沢車ニ登(の)ル〕
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
土耳古(トルコ)公使(し)館(しくわん)、佛蘭士(フランス)大使(し)館(くわん)武官館(くわん)以下西洋(よう)人の住宅(じうたく)が非常(ひぜう)に多い外になかなか特(とく)色のある住(じう)人を持つてゐる。
カスチリヤの使(し)と、支那の使とを引見したるは、即(すなわ)ち此(この)歳(とし)にして、其(そ)の翌年直(ただち)に馬首を東にし、争乱の余(よ)の支那に乱入せんとしたる也。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
然(しか)るに又、翻(ひるが)へつて、将門を罪に召すの使(し)を給ふ。心、甚(はなは)だ安からず。誠に、鬱悒(うついふ)の至りなり。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
シテ行(すす)マ使(し)ム/門弟誰カ能ク場ヲ擅(ほしいまま)ニスルヲ得ルカ/子寿晴潭敵手ト称サルニ/堪フ可ケンヤ我在リテ彼先ンジテ亡ブヲ/ 其三 東京西洛変ジテ窮リ無シ/詩法如今亦混同ス/何処ノ江湖ニカ正派ヲ存スル/鴛城個(ひと)リ寺崎翁有リ〕
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
待設(まちもう)けたる斉泰は、たゞちに符を発し使(し)を遣わし、往(ゆ)いて燕府の官属を逮捕せしめ、密(ひそか)に謝貴(しゃき)張昺(ちょうへい)をして、燕府に在りて内応を約せる長史(ちょうし)葛誠(かつせい)、指揮(しき)盧振(ろしん)と気脈を通ぜしめ
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
その正義の使(し)に、たとえ見張の役でもいいつけられているという生きがいを——大袈裟ではあるが彼にとっては——初めて正義の陣営に組した自己を見出して、正直に、武者ぶるいほどな歓びを
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
○死卒を収取し、相迎へ使(し)むる無し。食む当(べ)くして食まざれば、反つて其殃(わざはひ)を受く。
囲碁雑考 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
(——東国の年貢を朝廷に上(たてまつ)るの使(し))
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
語黙常有れば、敵を使(し)て量り難からしめ、動静度無ければ、人に悪まるゝを招く。
囲碁雑考 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)