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事毎
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ことごと
ふりがな文庫
“
事毎
(
ことごと
)” の例文
さもなくとも何か知ら機嫌が悪くて、
事毎
(
ことごと
)
に難癖をつける。まごまごすると烈火のように爆発するなぞいう難物があります。
鼻の表現
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
それと同時に僕のことを、彼等は「
憤慨居士
(
ふんがいこじ
)
」とも称しているそうな。
蓋
(
けだ
)
し気に喰わぬことがあれば、
事毎
(
ことごと
)
に憤慨する。
青バスの女
(新字新仮名)
/
辰野九紫
(著)
常並
(
つねなみ
)
の人の
紵
(
を
)
を
績
(
うむ
)
には
唾液
(
つばしる
)
を用ふれども、ちゞみの
紵績
(
をうみ
)
には
茶碗
(
ちやわん
)
やうの物に水をたくはひてこれをもちふ。
事毎
(
ことごと
)
に
盥
(
てあら
)
ひ座を
清
(
きよ
)
めてこれをなすなり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
事毎
(
ことごと
)
に水に縁のある所を見ると、兇賊は舟を
根城
(
ねじろ
)
として巧みに
其筋
(
そのすじ
)
の眼をくらましているのではないかと、その方面に厳重なる捜査が開始される模様である。
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
事毎
(
ことごと
)
につけて朝鮮人の悪口を学問的な言葉で並べたて、口癖のように、あ、あれを見て安心した等と呟く。
天馬
(新字新仮名)
/
金史良
(著)
▼ もっと見る
事毎
(
ことごと
)
に身のおちぶれを感ずるけれども、しかし、いま苦しいのは、そんな事よりも、さらにさし迫った、この世のひとの妻として、何よりもつらい
或
(
あ
)
る事なのです。
おさん
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
若し凡人は捨て去れ、聖道ならば取れという風に心を用いるならば、
事毎
(
ことごと
)
に分別が生ずる。さかしらな分別によって是非判断するなどどうして真の坐禅といえよう。
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
お銀様自身は
事毎
(
ことごと
)
に弁信に向って、自分の形相の、悪鬼
外道
(
げどう
)
よりも怖ろしいことを説いて、それを
怨
(
えん
)
ずる度毎に、例の
瞋恚
(
しんい
)
のほむらというものに油が加わることを
大菩薩峠:26 めいろの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
今のように
事毎
(
ことごと
)
に責任者を想像して、何万人の怨みを背負わせる様にはなって居なかったが、あまり道知らずに、
野方図
(
のほうず
)
になって行く世間がくちおしくてならなかった。
花幾年
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
殆
(
ほと
)
んど
事毎
(
ことごと
)
に
冷笑
(
れいせう
)
の
眼
(
まなこ
)
を
以
(
もつ
)
て
見
(
み
)
られて
居
(
ゐ
)
るのであつたが
然
(
しか
)
しそれが
厭
(
いや
)
な
感情
(
かんじやう
)
を
彼
(
かれ
)
に
與
(
あた
)
へるよりも、
彼
(
かれ
)
は
彼
(
かれ
)
の
懷
(
ふところ
)
に
幾分
(
いくぶん
)
の
餘裕
(
よゆう
)
を
生
(
しやう
)
じて
來
(
き
)
たことが
凡
(
すべ
)
ての
不滿
(
ふまん
)
を
償
(
つぐな
)
うて
猶
(
なほ
)
餘
(
あまり
)
あることであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
彼は、
事毎
(
ことごと
)
に興奮した。隣屋敷まで聞えそうな声で、わめき立てた事も一再ではない。
刀架
(
かたなかけ
)
の刀に手のかかった事も、度々ある。そう云う時の彼はほとんど誰の眼にも、別人のようになってしまう。
忠義
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
云う
事毎
(
ことごと
)
に符合しているので、市郎も巡査も同時に叫んだ。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
事毎
(
ことごと
)
にそう言って乳母をたしなめるのでした。
百唇の譜
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「暗殺の
酒場
(
キヤバレエ
)
」へ初めて来た人は
事毎
(
ことごと
)
に驚く。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
彼は
事毎
(
ことごと
)
に驚きを倍加して来たのであるが、この悪魔の最後の演技に至っては驚き以上のものであった。
吸血鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
婦は又「毎日人の米をふんだくる」と
事毎
(
ことごと
)
につけて悪罵するではないか。
土城廊
(新字新仮名)
/
金史良
(著)
事毎
(
ことごと
)
に仕事の邪魔立てをする文代が、憎くて仕様がないのだ。
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
事
常用漢字
小3
部首:⼅
8画
毎
常用漢字
小2
部首:⽏
6画
“事”で始まる語句
事
事情
事件
事実
事柄
事業
事實
事故
事蹟
事務所