下葉したは)” の例文
下葉したは黄色きいろくなつてたがそれでもむぎしばらおほうたのでみなづいて生長せいちやうしかけてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
初霜はつしもけて、昨夜さくやえんげられた白菊しらぎくであろう、下葉したはから次第しだいれてゆくはな周囲しゅういを、しずかにっている一ぴきあぶを、ねこしきりにってじゃれるかげが、障子しょうじにくっきりうつっていた。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
一葉女史いちえふぢよしはおのれとおな園生そのふにありてはぎつゆにおほしたてられし下葉したはなりはぎ中島なかじまつねにいにしへぶりのしなたかきををしへさとしたまへれど性來せいらいのすきこゝろによのみゝちかくぞく今樣いまやう情態じやうたい
うもれ木:01 序 (旧字旧仮名) / 田辺竜子(著)
散りかゝった満庭まんていのコスモスや、咲きかゝった菊や、残る紅の葉鶏頭はげいとうや、蜂虻はちあぶの群がる金剛纂やつでの白い大きな花や、ぼうっと黄を含んだ芝生や、下葉したは褐色かっしょくしおれてかわいた萩や白樺や落葉松や
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
こぼれもあへず、下葉したはおもてをゆり動かせば
畑の祭 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)