一件いつけん)” の例文
其所そこれい唱歌しやうか一件いつけんだがね、ぼく色々いろ/\かんがへたが今更いまさら唱歌しやうかにもおよぶまいとおもふのだ如何どうだらう。『ろ』で澤山たくさんじやアないか。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
乃公おれなんかはちかうち大仕事おほしごとがあるのだ、その仕事しごとためいまこのみなとて、明後晩めうごばんにはまた此處こゝ出發しゆつぱつするのだが、その一件いつけんさへ首尾しゆびよくけば
「しかし、一件いつけんは?」
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
小間物屋彦兵衞こまものやひこべゑ一件いつけん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
それから、れいこく一件いつけんいては、水兵すいへい一同いちどうわたくしおなやうに、無※ばかはなしだとわらつてしまつたが、ひとり櫻木大佐さくらぎたいさのみはわらはなかつた。
白子屋阿熊しろこやおくま一件いつけん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
それから朝日島あさひじま漂着へうちやくして、椰子やし果實美味うまかつたこと猛狒ゴリラ襲撃しふげき一件いつけん櫻木海軍大佐さくらぎかいぐんたいさとの奇遇きぐうてつひゞき屏風岩べうぶいわ奇異きゐ猛犬稻妻まうけんいなづまにもまれなるいぬなること
煙草屋喜八たばこやきはち一件いつけん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)