“まきあ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
捲上68.8%
巻揚12.5%
卷揚6.3%
巻上6.3%
捲揚6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其時そこに向いておろしてあったすだれ捲上まきあげたので、そなたを見ると、好き装束した女の姿が次第にあらわれた。簾は十分に上げられた。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
彼女は、白い巻揚まきあげカーテンを下ろした窓に、背を向けて坐っていた。
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
いましも船首甲板せんしゆかんぱんける一等運轉手チーフメート指揮しきしたに、はや一だん水夫等すいふら捲揚機ウインチ周圍しゆうゐあつまつて、つぎの一れいとも錨鎖べうさ卷揚まきあげん身構みがまへ
いまその二本にほん烟筒えんとうからさかんに黒煙こくえんいてるのはすで出港しゆつかう時刻じこくたつしたのであらう、る/\船首せんしゆいかり卷揚まきあげられて、徐々じよ/\として進航しんかうはじめた。
時にみねたにゆすり動きて、風叢林はやしたふすがごとく、沙石まさごそら巻上まきあぐる。見る見る一二七一段の陰火いんくわ、君がひざもとより燃上もえあがりて、山も谷も昼のごとくあきらかなり。
大方おおかたまつろうやつァ、今時分いまじぶん、やけでかけた吉原よしわらで、折角せっかくひろったような博打ばくちかねを、もなく捲揚まきあげられてることだろうが、可哀想かわいそうにこうしておせんのあしきながらこのにおいをかいでる気持きもち
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)