“烟筒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
えんとつ37.5%
えんとう25.0%
けむだし25.0%
ゑんとう12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それを少し離れて、二三軒(げん)の瓦屋根があつて、それに朝日がさした。小さい工場(こうば)の烟筒(えんとつ)からは、細い煙が登つて居(ゐ)る。向ふの街道には車の通る音が絶えず聞える。
父の墓 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
今(いま)や其(その)二本(にほん)の烟筒(えんとう)から盛(さか)んに黒煙(こくえん)を吐(は)いて居(を)るのは既(すで)に出港(しゆつかう)の時刻(じこく)に達(たつ)したのであらう、見(み)る/\船首(せんしゆ)の錨(いかり)は卷揚(まきあ)げられて、徐々(じよ/\)として進航(しんかう)を始(はじ)めた。
川向(かはむかう)は日の光の強い為(ため)に立続(たちつゞ)く人家(じんか)の瓦屋根(かはらやね)をはじめ一帯の眺望(てうばう)がいかにも汚(きたな)らしく見え、風に追ひやられた雲の列が盛(さかん)に煤煙(ばいえん)を吐(は)く製造場(せいぞうば)の烟筒(けむだし)よりも遥(はるか)に低く、動かずに層をなして浮(うか)んでゐる。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
月(つき)は隈(くま)ない、其(その)眞先(まつさき)に黒烟(こくゑん)を吐(は)いて進(すゝ)んで來(く)るのは、二本(にほん)烟筒(ゑんとう)に二本(にほん)檣(マスト)! 見忘(みわす)れもせぬ四年(ねん)前(まへ)のそれ※