“えんとう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
遠島38.5%
煙筒19.2%
円筒15.4%
婉宕7.7%
檐頭7.7%
烟筒7.7%
簷頭3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
万一の事でもあろうものなら、手前なんぞは先生とはちがって虫けら同然の素町人すちょうにんゆえ、事によったら遠島えんとうかまず軽いところで欠所けっしょまぬかれまい。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
煙筒えんとうから煙が出ている。マストだのタラップだの、それはぼくら横浜の子供は朝夕に見つけている港内の汽船みたいだが、船首と船尾に大砲を附けることを忘れていない。
一本一本の円筒えんとうの中に、それらのものがていねいにはいっていた。もちろんそれを開く方法も記されてあった。
三十年後の世界 (新字新仮名) / 海野十三(著)
すこぶる精微を極め、文辞また婉宕えんとうなり。大いに世の佶屈きっくつ難句なる者と科を異にし、読者をして覚えず快を称さしむ。君よわいわずかに二十四、五。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
檐頭えんとうに立寄りて、何にてもよし食ふべきものありやと問ふに、素麺そうめんの外には何物もあらずと答ふ。止むなくこれを冷させて食ふ。常は左程このまざるものなれど、そのうまきことたとふるにもの無し。
秋の岐蘇路 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)
烟筒えんとう空を衝いて煤烟ばいえん天をみなぎらすの製造者あり。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
再び鳴きて頸を引く簷頭えんとうの下、月中の角声馬に上るを催す、わずかに地色を分ち第三鳴、旌旆せいはい紅塵こうじんすでに城をづ、婦人城に上りて乱に手を招く、夫婿聞かず遥かに哭する声、長く恨む鶏鳴別時の苦