“烟硝”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
えんしょう75.0%
えんせう25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私の耳許みみもとからバンと烈しい銃声が起り、更にバン・バン・バンと矢継早に三つの銃声がそれに続いた。鋭い烟硝えんしょうの匂が急に鼻をいた。
虎狩 (新字新仮名) / 中島敦(著)
父は洋服に着換る為め、一先ひとまず屋敷へ這入る。田崎は伝通院前でんずういんまえ生薬屋きぐすりや硫黄いおう烟硝えんしょうを買いに行く。残りのものは一升樽いっしょうだるを茶碗飲みにして、準備の出来るのを待って居る騒ぎ。
(新字新仮名) / 永井荷風(著)
別れた日には男の白い手に烟硝えんせうのしめりが沁み込んでゐた
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)