“えんしょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
煙硝38.4%
焔硝20.5%
袁紹13.7%
延焼4.1%
烟硝4.1%
莚升4.1%
円生2.7%
嫣笑2.7%
袁尚1.4%
塩晶1.4%
援将1.4%
援蒋1.4%
炎症1.4%
燕将1.4%
閻象1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その世界では煙硝えんしょうにおいの中で、人が働いている。そうして赤いものにすべって、むやみにころぶ。空では大きな音がどどんどどんと云う。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
馬烟うまげむりときの声、金鼓きんこの乱調子、焔硝えんしょうの香、鉄と火の世の中に生れて来たすぐれた魂魄はナマヌルな魂魄では無い、皆いずれも火の玉だましいだ
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
他の一つは三国時代の袁紹えんしょうの部将の顔良がんりょうを祀ったもので、これもその由来は想像しかねるが、土地の者がいのるとすこぶる霊験があるというので、甚だ信仰されている。
あれから瓦葺きが急激に増加してきたけれども、なお明治のなかば過ぎまでは、二千三千というような大きな延焼えんしょうが、毎年のようにつづいていた。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
父は洋服に着換る為め、一先ひとまず屋敷へ這入る。田崎は伝通院前でんずういんまえ生薬屋きぐすりや硫黄いおう烟硝えんしょうを買いに行く。残りのものは一升樽いっしょうだるを茶碗飲みにして、準備の出来るのを待って居る騒ぎ。
(新字新仮名) / 永井荷風(著)
鏡台わきの手拭かけにあった白地に市川という字が手拭一ぱいの熨斗のしの模様になって、莚升えんしょうと書いてある市川左団次の配り手拭をとらせると、上手にあねさんかぶりにして、すっと立上ると
たった今、お銚子ちょうしがからっぽになったところへ、顔を出した酒客のようなもので、いっそう、残念さが身にしみたが、円朝四天王の円馬、円生えんしょう円橘えんきつ円喬えんきょう。それに、円右、円左。
胡堂百話 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
生色もないまでに蒼白な顫えを帯びた顔にこの時、強いこしらえたらしい硬張り切った嫣笑えんしょううかんだ。そして不思議な媚態がなまめかしくその裸身を彩ってきたのであった。
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
と、大将辛明しんめいに、五万騎をつけて、黎陽へ向わせ、三男袁尚えんしょうにも、五万騎をさずけて、鄴都へ急派し、さらに酸棗へも大兵を分けた。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
袁譚えんたん袁煕えんき袁尚えんしょうなどの若殿輩わかとのばらも、めいめい手痛い敗北を負って、続々、冀州へ逃げもどって来たので、本城の混乱はいうまでもない。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
或るところでは、塩晶えんしょうの輝く沙漠の中に、約三十ヤードにわたって二百個余りの漢代の貨幣が、東北に向って一線をなして散乱していたそうである。
『西遊記』の夢 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
叔父の織田信照のぶてるや佐久間甚九郎正勝などにまかせ、にわかに清洲きよすへ移ったことも沙汰され、同時に、徳川方の援将えんしょうとして、水野忠重とか酒井重忠などの手勢が、疾風
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それへ折竹が、三回の探検による科学的成果と、偶然、彼が発見した新援蒋えんしょうルートの話を加える。
人外魔境:03 天母峰 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
「直りますとも。こんなお顔に固定しちゃ大変です。炎症えんしょうめば腫れは直ぐに引きます」
親鳥子鳥 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
はじめは官軍の先鋒せんぽう孫霖そんりん燕将えんしょう朱栄しゅえい劉江りゅうこうために敗れて走りしが、両軍持重じちょうして、主力動かざること十日を越ゆ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
慢心した暴王に対しては、命がけで正論を吐いて諫める臣下もなかったが、ただひとり、主簿しゅぼ閻象えんしょうという者が折をうかがって云った。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)