“しけん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
試験35.1%
試驗24.3%
思軒16.2%
紙絹5.4%
四間2.7%
子建2.7%
死剣2.7%
祗虔2.7%
私見2.7%
紙繭2.7%
覗見2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
四月四日、上田君うえだくん高橋君たかはしくんは今日も学校へ来なかった。上田君は師範しはん学校の試験しけんけたそうだけれどもまだ入ったかどうかはわからない。
或る農学生の日誌 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
實際じつさい試驗しけんによるとまつは、その目方めかた五倍分ごばいぶんみづをたゝえ、たもつことが出來できます。ですから、一貫目いつかんめだけの分量ぶんりようまつは、五貫目ごかんめみづふくむことになります。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
鴎外おうがい思軒しけん、露伴、紅葉、その他諸家の消息なぞをよくわたしに語って聞かせたのも同君であった。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
それから廊下に接した南側には、殺風景さつぷうけい鉄格子てつがうしの西洋窓の前に大きな紫檀したんの机を据ゑて、その上にすずりや筆立てが、紙絹しけんの類や法帖ほふでふと一しよに、存外ぞんぐわい行儀ぎやうぎよく並べてある。
東京小品 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
小屋は四間しけんに六間にして、堀立柱ほりたてばしらに樹皮を屋根とし、草を以て四囲を構え、草を敷きて座敷とし、ほかに便所一つあるのみなり。片山夫婦、彌吾吉、利太郎の四名なり。
関牧塲創業記事 (新字新仮名) / 関寛(著)
このうちで、曹操が、(わが世嗣よつぎは、彼に)と、ひそかに思っていたのは三番目の曹植だった。曹植は子建しけんあざなし、幼少から詩文の才にけ、頭脳はあきらかで、また甚だ上品な風姿をもっている。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
卜斎ぼくさいの足の拇指おやゆびが、まむしのように、ジリジリとたたみをかんでつめよってくるのに、なんで、鞍馬くらま竹童ちくどう、ジッと、その死剣しけんを待っていられるものか。そんな無意義むいぎ殺刀さっとうにあまんじる理由があろうか。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それは有産的貴族社会であって、仕事にたいして趣味をもち、高尚ではあるがしかし狭い祗虔しけん的な教養をもっていて、自己の卓越と自分の町の卓越とを平然と信じ込んで、家居かきょ的な孤立を喜んでいた。
「本員にも明瞭めいりょうでありませぬが、お尋ねゆえに私見しけんを申上げます」と彼の大男はいった。
流線間諜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
興義これより病えて、はるかの後八三天年よはひをもてまかりける。其の終焉をはりに臨みて、ゑがく所の鯉魚数枚すまいをとりてうみちらせば、画ける魚八四紙繭しけんをはなれて水に遊戯いうげす。ここをもて興義が絵世に伝はらず。
もしくは覗見しけん等の変態趣味に移り、一転して自己の軽視、冷遇、嘲笑、嫌忌もしくは自己恐怖等の心理を感ずるに到り、更に進んで自己虐殺の快適
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)