思軒しけん)” の例文
「頂上十二階までが、春のや主人——坪内逍遥つぼうちしょうようよ。それから、森鴎外、森田思軒しけん依田学海よだがくかい、宮崎三昧道人さんまいどうじん。」
田沢稲船 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
鴎外おうがい思軒しけん、露伴、紅葉、その他諸家の消息なぞをよくわたしに語って聞かせたのも同君であった。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
当時硯友社と相対峙あいたいじした団体は思軒しけん篁村こうそん、三昧、得知ら一派のいわゆる根岸党であった。
読書の撰定に特色がある。明治初年の、佳人之奇遇、経国美談などを、古本屋から捜して来て、ひとりで、くすくす笑いながら読んでいる。黒岩涙香るいこう、森田思軒しけんなどの飜訳をも、好んで読む。
ろまん灯籠 (新字新仮名) / 太宰治(著)
『報知新聞』の森田思軒しけん、『改進新聞』の須藤南翠すどうなんすい、『やまと新聞』の条野採菊じょうのさいぎく・南新二、『東京朝日新聞』の饗庭竹あえばたけ、『都新聞』の前島和橋・右田寅彦、『中央新聞』の井上笠園・水野好美
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
読書の撰定に特色がある。明治初年の、佳人之奇遇、経国美談などを、古本屋から捜して来て、ひとりで、くすくす笑いながら読んでいる。黒岩涙香るいこう、森田思軒しけんなどの、飜訳物をも、好んで読む。
愛と美について (新字新仮名) / 太宰治(著)