“あくび”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:アクビ
語句割合
欠伸89.5%
4.5%
悪日2.4%
欠呻1.1%
0.8%
呿呻0.8%
0.5%
呟呻0.3%
悪火0.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しいて欠伸あくびをしたり、さも気のなさそうな、やりばなしな風を装うて、あるいは勇ましく捲き上ッたもみあげを撫でてみたり
あいびき (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
人が両手を突っぱってあくびするところを、片手でやるんですから、なんだか信号のようで、変な欠伸あくび恰好かっこうだ。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
その妹のまたたき一つさえ驚嘆の種になる彼らには、くさめでもあくびでも何でもかでも不可思議な現象と見えた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
結構尽けっこうづくめの御身体は弱々しくなり、しんつかれ、風邪かぜも引き易くなって、朝はあくびばかりなさいました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
鬼六としては悪日あくびだった。不始末の上にも、このお叱りである。倉皇そうこうとして、彼は退きさがって行った。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そもそも今日きょう竹童ちくどうにとっていかなる悪日あくびか、ベソをかくことばかり突発する日だ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
多吉は大きい欠呻あくびをしながら出て来て、笑ひながら其処辺そこらにゐる生徒共を見廻した。
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
其口が例外なみはづれに大きくて、欠呻あくびをする度に、鉄漿おはぐろの剥げた歯が醜い。
刑余の叔父 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
「ええひどい蚊だ」ひざのあたりをはたとてり。この音にや驚きけん、馭者は眼覚めさまして、あくびまじりに、
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と泥だらけの駒下駄こまげたはきし両足をぶらぶらさせ大きなあくびする顔を鏡に映して見てゐる様子かへつてあどけなし。
桑中喜語 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
待つても待つても目賀田は来なかつた。遂々たうたう雀部は大きな呿呻あくびをした。
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
さう言ふ校長の声も半分は呿呻あくびであつた。
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
うしてるうちに、階下したでは源助が大きなあくびをする声がして、やがてお吉が何か言ふ。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
うしてるうちに、階下したでは源助が大きなあくびをする聲がして、軈てお吉が何か言ふ。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
素知らぬさまをしてるのは、干からびた塩鱒しほびきの頭を引擦つて行く地種ぢだねの痩犬、百年も千年も眠つてゐた様な張合のない顔をして、日向ひなた呟呻あくびをしてゐる真黒な猫、往還の中央まんなかつるんでゐる鶏くらゐなもの。
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
(黒髪のその呪詛のろいの火を払い消さんとするや、かえって青き火、幣に移りて、めらめらと燃上り、心火と業火ごうかと、ものすご立累たちかさなる)やあ、消せ、消せ、悪火あくびを消せ、悪火を消せ。
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)