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風評
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うわさ
ふりがな文庫
“
風評
(
うわさ
)” の例文
これは上野介が浪士の復讐を恐れて、実子上杉
弾正大弼綱憲
(
だんじょうだいひつつなのり
)
の別邸に
匿
(
かく
)
まわれているというような
風評
(
うわさ
)
があったからにほかならない。
四十八人目
(新字新仮名)
/
森田草平
(著)
数間
(
かずま
)
の
爺
(
じい
)
やのことは、ツイうっかりしてまだ一
度
(
ど
)
もお
風評
(
うわさ
)
を
致
(
いた
)
しませんでしたが、これは、むかし
鎌倉
(
かまくら
)
の
実家
(
さと
)
に
仕
(
つか
)
えていた
老僕
(
ろうぼく
)
なのでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
平兵衛の行方不明は、もう一つの、そしてこれが終いの、日本橋の神隠しとして
風評
(
うわさ
)
のうちに日が経って行った。
釘抜藤吉捕物覚書:06 巷説蒲鉾供養
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
お今のことがまだ思い
断
(
き
)
れずにいる、その男の縁談のまだ
紛擾
(
ごたつ
)
いている
風評
(
うわさ
)
などが、お今の耳へも伝わっていた。
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
此邊
(
このへん
)
の
事
(
こと
)
は、
本國
(
ほんごく
)
でも
人
(
ひと
)
の
風評
(
うわさ
)
に
上
(
のぼ
)
り、
君
(
きみ
)
にも
幾分
(
いくぶん
)
の
御想像
(
ごさうぞう
)
は
付
(
つ
)
いたらうが、
果
(
はた
)
して
如何
(
いか
)
なる
發明
(
はつめい
)
であるかは、
其物
(
そのもの
)
の
全
(
まつた
)
く
竣成
(
しゆんせい
)
する
迄
(
まで
)
は、
誰
(
たれ
)
も
知
(
し
)
つて
居
(
を
)
る
者
(
もの
)
はない、
私
(
わたくし
)
は
外國
(
ぐわいこく
)
の
軍事探偵
(
ぐんじたんてい
)
や
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
▼ もっと見る
日比谷公園「唄う鶴の噴水」の会場から皇帝を誘拐したと
風評
(
うわさ
)
される安亀一派の追求を開始し、外事課は十二月初旬以来の来航者並びに在留外人の行動を一人ずつ虱つぶしに調査することになった。
魔都
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
その庭男が
癩病筋
(
らいびょうすじ
)
だったというこんで院長の脚の病気も何だか知れやしないて
風評
(
うわさ
)
をする人もあるそうで……。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
その
風評
(
うわさ
)
がいよいよ事実となって現れ、八百八町に散らばる御用の者が縁に潜り屋根を剥がさんばかりの探索を始めてからまる一月、天を
翔
(
か
)
けるか地に這うか
釘抜藤吉捕物覚書:04 槍祭夏の夜話
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
そんな
風評
(
うわさ
)
を
耳
(
みみ
)
にする
私
(
わたくし
)
としては、これまでの
修行場
(
しゅぎょうば
)
の
引越
(
ひっこ
)
しとは
異
(
ちが
)
って、
何
(
なん
)
となく
気
(
き
)
がかり……
幾分
(
いくぶん
)
輿入
(
こしい
)
れ
前
(
まえ
)
の
花嫁
(
はなよめ
)
さんの
気持
(
きもち
)
、と
言
(
い
)
ったようなところがあるのでした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
が、それは
風評
(
うわさ
)
だけに止まって、主として本所の邸に住んでいることが分ったので、おいおい同志が出府してくるころには、与五郎も谷町の店をしまって、前原の米屋の店へ同居することになった。
四十八人目
(新字新仮名)
/
森田草平
(著)
それから二人の間には、小野の
風評
(
うわさ
)
が始まった。お国はあの人と知っているのは、もう二、三年前からのことで、これまでにも随分いい加減な
嘘
(
うそ
)
を聞かされた。
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
洲崎の女を
落籍
(
ひか
)
すとか、落籍して囲ってあるとかいう
風評
(
うわさ
)
が、お庄らの耳へも伝わった。どっちにしても叔父が女に夢中になっていることだけは確かであった。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
ほどのいい軽い
洒落
(
しゃれ
)
などを口にしながら、二人はちびちび飲みはじめたが、会社の重役や、理事の
風評
(
うわさ
)
なども話題に上った。女遊びの話も、酒の興を添えていた。
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
小林の妾などと、女同士寄って、良人の
風評
(
うわさ
)
などしあうとき、お増はいつもそう言っていた。
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
いつもよく来る中野の隊の方の、若い将校連の
風評
(
うわさ
)
なども出た。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
“風評”の意味
《名詞》
風 評(ふうひょう)
良くない評判、噂。
(出典:Wiktionary)
風
常用漢字
小2
部首:⾵
9画
評
常用漢字
小5
部首:⾔
12画
“風”で始まる語句
風
風情
風邪
風采
風呂
風体
風呂敷
風貌
風靡
風呂敷包