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阿部
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あべ
ふりがな文庫
“
阿部
(
あべ
)” の例文
恭忠は備後国福山の城主
阿部
(
あべ
)
伊勢守
正倫
(
まさとも
)
、
同
(
おなじく
)
備中守
正精
(
まさきよ
)
の二代に仕えた。その
男
(
だん
)
枳園を挙げたのは、
北八町堀
(
きたはっちょうぼり
)
竹島町
(
たけしまちょう
)
に住んでいた時である。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
しかも長谷川君の
家
(
うち
)
は
西片町
(
にしかたまち
)
で、余も当時は同じ
阿部
(
あべ
)
の
屋敷内
(
やしきうち
)
に住んでいたのだから、
住居
(
すまい
)
から云えばつい鼻の先である。
長谷川君と余
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
後冷泉天皇の
御宇
(
ぎょう
)
にあって、奥州の酋長
阿部
(
あべ
)
の
頼時
(
よりとき
)
が、
貞任
(
さだとう
)
、
宗任
(
むねとう
)
の二子と共に、朝廷に背いて不逞を逞ましゅうした、それを征したのが源
頼義
(
よりよし
)
剣侠
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
彼はまだ京都からの決答も聞かず、老中
阿部
(
あべ
)
が退職の後はだれが外交の担任であるやも知らなかったくらいだ。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
母狐に殘された幼い
阿部
(
あべ
)
の
童子
(
どうじ
)
のあはれさが、おなじ年頃のものの心へ働きかけたのはいふまでもないが、あの芝居の舞臺面はいかにも美しく情趣がこまやかだ。
春宵戯語
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
▼ もっと見る
幸田露伴
(
こうだろはん
)
氏の七部集諸抄や、
阿部
(
あべ
)
小宮その他諸学者共著の芭蕉俳諧研究のシリーズも有益であった。
俳諧の本質的概論
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
淺草
阿部
(
あべ
)
川町了源寺へ申
遣
(
つかは
)
されしかば了源寺にては大いに
驚
(
おどろ
)
き早速
所化僧
(
しよけそう
)
一人罷出右の
段
(
だん
)
相違
(
さうゐ
)
之なき
旨
(
むね
)
委細
(
ゐさい
)
申立又願山儀は
常々
(
つね/″\
)
身持
宜
(
よろし
)
からず第一
淫酒
(
いんしゆ
)
の二ツに
耽
(
ふけ
)
り其上
博奕
(
ばくち
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
日をかさねて、備中路へ入り、松山の
麓
(
ふもと
)
、
阿部
(
あべ
)
の渡しへかかった時である。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
中姫の命の生んだ
御子
(
みこ
)
は、キノアラタの
郎女
(
いらつめ
)
・オホサザキの命・ネトリの命のお三方です。弟姫の命の御子は、
阿部
(
あべ
)
の郎女・アハヂノミハラの郎女・キノウノの郎女・ミノの郎女のお五方です。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
「あゝ
阿部
(
あべ
)
さん
一寸
(
ちょっと
)
その椅子を!」と、云った。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
森
枳園
(
きえん
)
はこの年七月に東京から福山に
遷
(
うつ
)
った。当時の藩主は文久元年に伊予守
正教
(
まさのり
)
の
後
(
のち
)
を
承
(
う
)
けた
阿部
(
あべ
)
主計頭
(
かぞえのかみ
)
正方
(
まさかた
)
であった。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
矜持
(
きんじ
)
することのすこぶる高くむしろ
傲慢
(
ごうまん
)
にさえ思われるほどの狩野融川はその席上で
阿部
(
あべ
)
豊後守
(
ぶんごのかみ
)
と争論をした。
北斎と幽霊
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
宿直のものから、ただいま
伊勢
(
いせ
)
(老中
阿部
(
あべ
)
)登城、ただいま
備後
(
びんご
)
(老中牧野)登城と上申するのを聞いて、将軍はすぐにこれへ呼べと言い、「
肩衣
(
かたぎぬ
)
、肩衣」と求めた。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
尋ね
探
(
さが
)
せしに
行方
(
ゆくへ
)
知れざれば此は
必定
(
ひつぢやう
)
桶伏
(
をけふせ
)
にしたる石川安五郎が
爲業
(
しわざ
)
に相違有まじと人々言居ける所に
大門
(
おほもん
)
番の重五郎が
阿部
(
あべ
)
川の
河原
(
かはら
)
にて何者にか切殺され
死骸
(
しがい
)
は河原に有之との事なれば此は
渠
(
かれ
)
は番人の事ゆゑ
白妙
(
しろたへ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
父
親蔵
(
しんぞう
)
が福山侯
阿部
(
あべ
)
備中守
正精
(
まさきよ
)
に仕えていたので、成斎も江戸の藩邸に住んでいた。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
「随分長くある時計だよ——叔母さんと一緒に初めて
家
(
うち
)
を持つた時分から、あるんだからネ——
阿部
(
あべ
)
の
老爺
(
おぢい
)
さん(叔母さんの
父親
(
おやぢ
)
)がわざ/\買つて提げて来て呉れた時計なんだからネ——」
出発
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
阿
漢検準1級
部首:⾩
8画
部
常用漢字
小3
部首:⾢
11画
“阿部”で始まる語句
阿部川町
阿部豊後守
阿部川
阿部豊後
阿部伊勢守
阿部君
阿部麻鳥
阿部氏
阿部翁
阿部定