“正方”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しやうはう33.3%
まえ33.3%
まさかた33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
父の陰謀の情を知つてゐた彦右衛門とは遠島ゑんたう、安田と杉山を剃髪させた同人どうにんの伯父、河内かはち大蓮寺たいれんじの僧正方しやうはう、西村の逃亡を助けた同人の姉婿あねむこ、堺の医師寛輔くわんぽの二にんとは追放になつた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
立てた膝頭へひじを突き、てのひらの上へあごを乗せた。それを灯明が正方まえから照らした。肘の外側が仄々ほのぼのと光った。薄瑪瑙うすめのう色の光であった。立てた膝頭からはぎにかけ、足の甲まで仄々と光った。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
枳園きえんはこの年七月に東京から福山にうつった。当時の藩主は文久元年に伊予守正教まさのりのちけた阿部あべ主計頭かぞえのかみ正方まさかたであった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)