“酷(ひ)” の例文
君の妹さんに何か購ってあげたいと言った私を、一言(ごん)のもとに断った萩原は佐藤にはあよしよしと妹さんをよめにやったことは、何と言っても私へのあつかいは、あまりに酷(ひ)どすぎていた。
盲目(めくら)も有繋(まさか)お袋(ふくろ)だから畸形(かたわ)に成(な)つちや他人(ひと)の處(とこ)なんぞよりやえゝと思(おも)つたんでがせうね、さうしたらお内儀(かみ)さん盲目(めくら)が錢(ぜに)叩(はた)いつちやつたら又(また)打棄(うつちや)つて、聞(き)いて見(み)ちや酷(ひ)でえ噺(はなし)なのせ本當(ほんたう)に
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「酷(ひ)、酷(ひど)うござんすね……旦那、ア痛々(たた)、」
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
酷(ひ)でえ阿魔(あま)だ、夕飯(ゆふめし)も何(なに)も仕(し)やうありやしねえなんてな、獨(ひと)りでぐうづ/″\云(ゆ)つてな、そんで與吉(よきち)こと何遍(なんべん)も迎(むけえ)に遣(や)つてな、さうすつとあの與吉(よきち)の野郎(やらう)また、今(いま)直(すぐ)に饂飩(うどん)饗(ふるま)つてよこすとう
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
暫(しばら)く目(め)が不自由(ふじいう)で別(べつ)に小(ちひ)さく作(つく)つて隱居(いんきよ)してたんですが、蚤(のみ)は居(ゐ)た容子(ようす)なんでがすね、一度(ど)なんざあ畑(はたけ)の側(そば)で叩(たて)えたら其處(そこ)ら通(とほ)つた人(ひと)みんなぞよ/\偃(は)ひ上(あが)られて酷(ひ)でえ目(め)に逢(あ)つたちんですから
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)