道場だうぢやう)” の例文
もつとも、加州かしう金石かないはから——蓮如上人れんによしやうにん縁起えんぎのうち、よめおどしの道場だうぢやう吉崎よしざきみなと小女郎こぢよらう三國みくにつて、かなさきかよ百噸ひやくとん以下いか汽船きせんはあつた。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
うませいよいよさかえ行けるに母のお勝も大いに安堵あんどし常に念佛ねんぶつまい道場だうぢやうに遊びき庄兵衞が菩提ぼだいとむら慈悲じひ善根ぜんこんを事としたれば九十餘さい長壽ちやうじゆたも大往生だいわうじやう素懷そくわい
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
四四遺芳ゐはう四五歴踪れきそう多きが中に、此の山なん第一の四六道場だうぢやうなり。
塾生じゆくせい家族かぞくとがんで使つかつてゐるのは三室みま四室よまぎない。玄關げんくわんはひると十五六疊じふごろくでふ板敷いたじきそれ卓子テエブル椅子いすそなへて道場だうぢやうといつたかくの、英漢數學えいかんすうがく教場けうぢやうになつてる。
怪談女の輪 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
好むゆゑ精進しやうじんには甚だこまはて自然力も拔る樣に思ひしかば或日門弟中に向ひ扨々是迄は不思議ふしぎえんにて御世話に相成千萬かたじけなく猶又各々方の引止めに因て滯留たいりう致したなれ共某し國元にも道場だうぢやうこれある事なれば何時迄いつまでも長く逗留たうりうも相成難く且歸國がけ江戸表も見物致したく存ずれば名殘なごりつきねども最早御暇申さんと云に門人共も甚だ名殘なごり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)