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つれあい
ふりがな文庫
“
連合
(
つれあい
)” の例文
「ええ、あのころは、あなたが先の
連合
(
つれあい
)
と私との事についてよくいろんなことをほじって聞いた、前の事を気味悪がり悪がり聞いた」
雪の日
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
「俺よか年上だが、芸が好きで、俺のこと死んだ
連合
(
つれあい
)
に似てるって言った娘さんにまだ会っていねえ。いつ出てみえるんだろう」
寄席
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
叔父というのは須永の母の妹の
連合
(
つれあい
)
で、官吏から実業界へ這入って、今では四つか五つの会社に関係を
有
(
も
)
っている相当な位地の人であったが
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
水野
越前
(
えちぜん
)
の
勤倹御趣意
(
きんけんごしゅい
)
のときも、
鼈甲
(
べっこう
)
の
笄
(
かんざし
)
をさしていて、外出するときは
白紙
(
かみ
)
を巻いて平気で歩いたが、
連合
(
つれあい
)
卯兵衛が代ってお
咎
(
とが
)
めをうけたのだ。
旧聞日本橋:20 西川小りん
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
お
連合
(
つれあい
)
の今の後室が、忘れずに、大事にかけてござらっしゃる、お
心懸
(
こころがけ
)
も
天晴
(
あっぱれ
)
なり、来歴づきでお宝物にされた鏡はまた錦の袋入。こいつも
可
(
い
)
いわい。
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
このおばあさんに続いて、
襷
(
たすき
)
をはずしながら挨拶に来る直次の
連合
(
つれあい
)
のおさだ、直次の娘なぞの後から、小さな甥が四人もおげんのところへ御辞儀に来た。
ある女の生涯
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「可愛いもんですよ。亡くなった
連合
(
つれあい
)
が犬や小鳥の好きなたちでしてね。何度か飼ったことがございますよ。」
犬の生活
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
それから一年ほど過ぎて、
連合
(
つれあい
)
の亡くなった由を知らせて来ました。志を送りましたら、その返事に、これで私も安心して
逝
(
ゆ
)
かれます、としてありました。
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
母が
亡
(
な
)
くなってからは、
父子
(
おやこ
)
三人の
淋
(
さび
)
しい家であった。段々差し迫って来る窮迫に、召使の数も減って、たゞ忠実な
老婢
(
ばあや
)
と、その
連合
(
つれあい
)
の老僕とがいる
丈
(
だけ
)
だった。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
(その当時から駄夫と与里とは已に友達であつた——)一種の利権政治家である
連合
(
つれあい
)
は晩年種々の画策に齟齬を来して「生ける屍」の如き凋落に会ひ、与里の学資にも窮してゐたが
竹藪の家
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
小商売
(
こあきない
)
の一つも始め、
飯盛上
(
めしもりあが
)
りの女でも
連合
(
つれあい
)
にして、これからは
温和
(
おとな
)
しく暮して行きてえものだと思わねえこともねえが、
天道様
(
てんとうさま
)
がそうは
卸
(
おろ
)
してくれめえから、とてものことにまた逆戻りで
大菩薩峠:09 女子と小人の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
私は仔細あって昨年
夫婦連
(
ふうふづれ
)
にて旅行の途中、二三里あとの山中にて山賊に逢いまして、
連合
(
つれあい
)
の者は行方知れず、私は二人の山賊に追われます途端、幸か不幸か、思いがけなく熊の穴へ落ちまして
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
美人の
連合
(
つれあい
)
は悪魔の
化身
(
けしん
)
私は悪魔の化身と思って居る。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
あっちあっちってまだ一間か一間半ばかしも行っていない方を
頤
(
あご
)
で指し『間抜けだねえ。お前、あれが分らないか』と言うんです、それが先の
連合
(
つれあい
)
なの。
雪の日
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
自分たちと同じほどの年頃のお方かと思っていましたが、女史は二十一か二の頃でありましたろう。お
連合
(
つれあい
)
の博士は海外へ留学なさってお出のころでした。
大塚楠緒子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
この嫂は岸本が一番
年長
(
うえ
)
の兄の
連合
(
つれあい
)
にあたって、節子から言えば学校時代に世話に成った伯母さんであった。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「いらっしゃい、
誰方
(
どなた
)
、」と可愛い目で
連合
(
つれあい
)
の顔をちょいと見る、
年紀
(
とし
)
は二十七だそうだが、
小造
(
こづくり
)
で、それで緋の菱田鹿の子の帯揚という
好
(
このみ
)
であるから、
二十
(
はたち
)
そこそこに見える位
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そのお
連合
(
つれあい
)
らしい中年の人が執事めいたことをしていられました。
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
その
連合
(
つれあい
)
は郵便局の集金人で、ほかに家族はないさうだつた。
雨宮紅庵
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
太物
(
ふともの
)
問屋のお
嫁御
(
よめご
)
になって、
連合
(
つれあい
)
に別れたので、気苦労のないところへと再嫁して、浜子さんを生んだ時に、女の子だったらば、琴が
上手
(
じょうず
)
になるようにと
朱絃舎浜子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
田辺のおばあさんの亡くなった
連合
(
つれあい
)
という人と、捨吉のお父さんとは、むかし歌の上の友達であったとか。
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
それから先の
連合
(
つれあい
)
に嫁いでさんざん苦労もするし、そりゃおもしろいことも
最初
(
はじめ
)
のうちはありましたさ。
雪の日
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
外
(
おもて
)
の窓の部屋に、
硝子
(
ガラス
)
戸の戸棚と小引出しがずっとならんでいたが、おしょさんの
連合
(
つれあい
)
の
商業
(
しょうばい
)
は眼鏡のわくとレンズを問屋へ入れるだけで、商品が
量
(
かさ
)
ばらない商業だった。
旧聞日本橋:18 神田附木店
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
講中の
先達
(
せんだつ
)
とかで、植木屋の
老爺
(
じい
)
さんの弟の
連合
(
つれあい
)
にあたる人だが、こう私の家に不幸の起るのは——第一引越して来た方角が悪かったこと、それから私の家内の信心に乏しいことなどを言って
芽生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
その子の母に
連合
(
つれあい
)
があって、生みの母の縁から深く
附合
(
つきあ
)
うようになったところ、なにしろその子の
義父
(
ちち
)
だというので、何かと家の事へも手を出したがるし口も出すのです。
一世お鯉
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
死んだ
連合
(
つれあい
)
とが、前にいった大長者格の呉服問屋、
丁吟
(
ちょうぎん
)
からのれんを貰って、幕末明治のはじめに唐物屋を開いたのが大当りにあたって、問屋まちに肩をならべ、しかも
斬新
(
ざんしん
)
な商業だけに
旧聞日本橋:24 鬼眼鏡と鉄屑ぶとり(続旧聞日本橋・その三)
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
亀吉の
精悍
(
せいかん
)
さが眼立ちもしたが、平三の背景は亀吉とちがって、おおかめさんの
連合
(
つれあい
)
が若い時分、吉原の
年明
(
ねんあ
)
けの女郎が尋ねてきたのを、車力宿で
隠囲
(
かくま
)
ってやっていたというのが、不心得で
旧聞日本橋:23 鉄くそぶとり(続旧聞日本橋・その二)
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
お
連合
(
つれあい
)
と口論したら、
飯櫃
(
めしびつ
)
を
投
(
ほう
)
りだして飯粒だらけになっていたって——家がお堀ばたの土手下で、土手へあがってはいけないという制札があるのに、わざと巡査のくる時分に
駈
(
かけ
)
上ったりするって。
松井須磨子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
連
常用漢字
小4
部首:⾡
10画
合
常用漢字
小2
部首:⼝
6画
“連合”で始まる語句
連合軍