車屋くるまや)” の例文
あや車屋くるまやから四軒けんめのうちかぞえてゆきますと、そのうちは、はや、まっていました。が、のすきまから燈火あかりがさしていました。
海ほおずき (新字新仮名) / 小川未明(著)
おそいつて、荷物を一度にしたんだから仕方がない。それに僕一人ひとりだから。あとは下女と車屋くるまや許でどうする事も出来ない」
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
やぶれかぶれにあばれてあばれて、正太郎しようたらうつらきず一つ、れも片眼かため片足かたあしなきものとおもへばやすし、加擔人かたうど車屋くるまやうし元結もとゆひよりのぶん手遊屋おもちやゝ彌助やすけなどあらばけはるまじ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
うちからさをなんぞ……はりいとしのばしてはなかつたが——それは女房にようばうしきり殺生せつしやうめるところから、つい面倒めんだうさに、近所きんじよ車屋くるまや床屋とこやなどにあづけていて、そこから内證ないしよう支度したくして
夜釣 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
とうふがとうふをつくり、車屋くるまやくるまをひくのと、おなじことではないか。わたしをひょうしょうするというのなら、そのまえに、となりのとうふからひょうしょうしてもらいたいものだね。
車屋くるまやさん、小梅こうめまで安くやつてくださいな。」とつた。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
やっと二人ふたりは、そのまちはずれにきあたりました。それからひだりがりました。なるほど、おばあさんのいったように、一丁ちょうばかりゆくと一軒けん車屋くるまやがありました。
海ほおずき (新字新仮名) / 小川未明(著)
二人ふたりはなしを始めてゐるうちに、車屋くるまやが荷物をおろし始めた。下女も這入つて来た。台所の方を下女と車屋くるまやたのんで、与次郎と三四郎は書物を西洋間へ入れる。書物が沢山ある。ならべるのは一仕事ひとしごとだ。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
車屋くるまやから四けんめのうちをさがしますと、そこは綿屋わたやになって、ほかのわかひとたちがんでいました。
海ほおずき (新字新仮名) / 小川未明(著)
無能力な事は車屋くるまやおんなしですもの
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)