血筋ちすぢ)” の例文
われ澤に走りゆき、あしひぢとにからまりて倒れ、こゝにわが血筋ちすぢの地上につくれるうみを見ぬ。 八二—八四
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
再び越前守殿主税之助にむかはれ其許そのもと先代せんだい平助の養子やうしに相成しのち平助は藤五郎藤三郎の兩人をまうけしに付平助末期に藤五郎兄弟は家の血筋ちすぢ故其許の養子となし家督かとく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
お袖の血筋ちすぢには、惡いやまひがあるとか——いろんな事を、伊丹屋にたき付けたさうですよ。
られぬゑん血筋ちすぢといへばるほどの惡戯いたづらつくして瓦解ぐわかいあかつきおちこむは此淵このふちらぬとひても世間せけんのゆるさねば、いへをしくかほはづかしきにしき倉庫くらをもひらくぞかし
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
其方懷姙くわいにんのよし我等血筋ちすぢ相違さうゐ是なしもし男子なんし出生に於ては時節じせつを以て呼出よびいだすべし女子たらば其方の勝手かつてに致すべし後日ごにち證據しようこの爲我等身にそへ大切に致候短刀たんたう相添あひそへつかはし置者也依而よつて如件くだんのごとし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
幼年より病身びやうしんと雖も御惣領ごそうりやうなればおし家督かとくに立給しが綱教卿も同年九月九日御年廿六さいにて逝去せいきよなり然るに次男じなん頼職卿よりなりきやう早世さうせいなるにより紀伊家はほとん世繼よつぎたえたるが如し三なん信房卿同家へ養子やうしならせられてなけれ共外に御血筋ちすぢなき故まづ左京太夫頼純よりすみの四男宗通むなみちの次男を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)