トップ
>
虚
>
すき
ふりがな文庫
“
虚
(
すき
)” の例文
たちまち
虚
(
すき
)
をねらう
二人
(
ふたり
)
の
曲者
(
くせもの
)
あり。尺ばかり透きし
扉
(
とびら
)
よりそっと
頭
(
かしら
)
をさし入れて、また引き込めつ。忍び笑いの声は戸の外に渦まきぬ。
一人
(
ひとり
)
の曲者は八つばかりの
男児
(
おのこ
)
なり。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
青年の時代に
克
(
よ
)
くある一種の迷想から、丁度一生の運命を一時の
戯
(
たはむれ
)
に占ふやうに見える。『
内
(
イン
)
』と受けた文平もさるもの。
故意
(
わざ
)
と丑松の方角を避けて、うろ/\する仙太の
虚
(
すき
)
を
衝
(
つ
)
いた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
すべて
如何
(
いか
)
なる
惡獸
(
あくじゆう
)
でも、
人間
(
にんげん
)
の
眼光
(
がんくわう
)
が
鋭
(
するど
)
く
其
(
その
)
面
(
めん
)
に
注
(
そゝ
)
がれて
居
(
を
)
る
間
(
あひだ
)
は、
决
(
けつ
)
して
危害
(
きがい
)
を
加
(
くわ
)
へるものでない、
其
(
その
)
眼
(
め
)
の
光
(
ひかり
)
が
次第々々
(
しだい/\
)
に
衰
(
おとろ
)
へて、
頓
(
やが
)
て
茫乎
(
ぼんやり
)
とした
虚
(
すき
)
を
窺
(
うかゞ
)
つて、
只
(
たゞ
)
一息
(
ひといき
)
に
飛掛
(
とびかゝ
)
るのが
常
(
つね
)
だから
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
私
(
わたくし
)
は
今
(
いま
)
喰殺
(
くひころ
)
されるのは
覺悟
(
かくご
)
の
前
(
まへ
)
だが、どうせ
死
(
し
)
ぬなら
徒
(
たゞ
)
は
死
(
し
)
なぬぞ、
斯
(
か
)
く
睨合
(
にらみあ
)
つて
居
(
を
)
る
間
(
あひだ
)
に、
先方
(
せんぱう
)
に
卯
(
う
)
の
毛
(
け
)
の
虚
(
すき
)
でもあつたなら、
機先
(
きせん
)
に
此方
(
こなた
)
から
飛掛
(
とびかゝ
)
つて、
多少
(
たせう
)
の
痛
(
いた
)
さは
見
(
み
)
せて
呉
(
く
)
れんと
考
(
かんが
)
へたので
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
虚
常用漢字
中学
部首:⾌
11画
“虚”を含む語句
空虚
虚言
虚妄
虚空
虚構
虚偽
虚無
虚弱
虚飾
虚空蔵
虚心
太虚
虚誕
虚無的
虚無僧
虚子
虚僞
虚栄
虚舟
大虚
...