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はんか
ふりがな文庫
“
繁華
(
はんか
)” の例文
よほど
辺鄙
(
へんぴ
)
な所にあるのだからでしょう。けれどもたとい
繁華
(
はんか
)
な所にいたって、そう
始終
(
しじゅう
)
家を引ッ張ッてッて貰わなければならぬという人はない。
道楽と職業
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
今ではみんなそこから出てきて、樹かげの
繁華
(
はんか
)
は芝生に奪はれてしまつた。杉のひく影が日ましに長くなつて、芝生一めんに秋の日ざしがかぐはしい。
灰色の眼の女
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
昔
(
むかし
)
は、このあたりは、
繁華
(
はんか
)
な
町
(
まち
)
があって、いろいろの
店
(
みせ
)
や、りっぱな
建物
(
たてもの
)
がありましたのですけれど、いまは、
荒
(
あ
)
れて、さびしい
漁村
(
ぎょそん
)
になっていました。
海のかなた
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
砂地の
灼
(
や
)
けつくような
陽
(
ひ
)
の直射や、
木蔭
(
こかげ
)
の
微風
(
びふう
)
のそよぎや、
氾濫
(
はんらん
)
のあとの
泥
(
どろ
)
のにおいや、
繁華
(
はんか
)
な
大通
(
おおどおり
)
を行交う白衣の人々の姿や、
沐浴
(
もくよく
)
のあとの
香油
(
こうゆ
)
の
匂
(
におい
)
や
木乃伊
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
それも
暁
(
あかつき
)
の南京路の光景から、
明
(
あけ
)
る
陽
(
ひ
)
をうけた
繁華
(
はんか
)
な時間の光景から、やがて陽は西に
傾
(
かたむ
)
き夜の
幕
(
とばり
)
が降りて、いよいよ夜の全世界と
化
(
か
)
した光景、さては夜も
更
(
ふ
)
けて
酔漢
(
すいかん
)
と
見えざる敵
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
繁華
(
はんか
)
光栄の美麗もなくて
珊瑚集:仏蘭西近代抒情詩選
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
またある
繁華
(
はんか
)
な
雑沓
(
ざっとう
)
をきわめた
都会
(
とかい
)
をケーが
歩
(
ある
)
いていましたときに、むこうから
走
(
はし
)
ってきた
自動車
(
じどうしゃ
)
が、
危
(
あや
)
うく
殺
(
ころ
)
すばかりに
一人
(
ひとり
)
のでっち
小僧
(
こぞう
)
をはねとばして
眠い町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
彼は小供の時分よく江戸時代の浅草を知っている彼の
祖父
(
じい
)
さんから、しばしば
観音様
(
かんのんさま
)
の
繁華
(
はんか
)
を耳にした。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
それと入れ代って、
繁華
(
はんか
)
な
南京路
(
ナンキンろ
)
の往来では、
俄
(
にわ
)
かに騒ぎがはじまった。
見えざる敵
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「どこへみんないってしまったのですか。」と、
宝石商
(
ほうせきしょう
)
は、
昔
(
むかし
)
の
繁華
(
はんか
)
な
姿
(
すがた
)
を
目
(
め
)
に
思
(
おも
)
いうかべてたずねました。
宝石商
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
朝日
(
あさひ
)
の
光
(
ひかり
)
は、
繁華
(
はんか
)
な
街
(
まち
)
の
建物
(
たてもの
)
のいただきを
越
(
こ
)
して、プラットホームに
流
(
なが
)
れていましたが、そこへ、
日
(
ひ
)
に
焼
(
や
)
けた
赤
(
あか
)
い
顔
(
かお
)
の
少女
(
しょうじょ
)
が、
真
(
ま
)
っ
赤
(
か
)
なえり
巻
(
ま
)
きをして
歩
(
ある
)
いてきたので
赤いえり巻き
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
東京
(
とうきょう
)
の
街
(
まち
)
は、
広
(
ひろ
)
いのでした。
大海
(
たいかい
)
に、
石
(
いし
)
を
投
(
な
)
げたようなものです。
小
(
ちい
)
さな、一つのさかずきはこの
繁華
(
はんか
)
な、わくがように、どよめきの
起
(
お
)
こる
都会
(
とかい
)
のどこにいったかしれたものではありません。
さかずきの輪廻
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
すると、やや
大
(
おお
)
きな
繁華
(
はんか
)
な
町
(
まち
)
があったのです。
おかしいまちがい
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
繁
常用漢字
中学
部首:⽷
16画
華
常用漢字
中学
部首:⾋
10画
“繁華”で始まる語句
繁華熱鬧