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細流
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さいりう
ふりがな文庫
“
細流
(
さいりう
)” の例文
と
言
(
い
)
ふ
袴
(
はかま
)
の
裾
(
すそ
)
を、サラ/\と
石
(
いし
)
を
潛
(
くゞ
)
つて、
草
(
くさ
)
の
下
(
した
)
行
(
ゆ
)
く
細流
(
さいりう
)
あり。
坂
(
さか
)
はたら/\と
雫
(
しづく
)
を
絞
(
しぼ
)
つて、
崕
(
がけ
)
から
路
(
みち
)
に
滴
(
したゝ
)
るのである。
月夜車
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
東京の水を論ずるに当つてまづ
此
(
これ
)
を区別して見るに、第一は品川の海湾、第二は隅田川
中川
(
なかがは
)
六郷川
(
ろくがうがは
)
の如き天然の河流、第三は小石川の江戸川、神田の神田川、王子の
音無川
(
おとなしがは
)
の如き
細流
(
さいりう
)
水 附渡船
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
(第五回參照)コロボックルにして長大なる木材を用ゐたりとせんか、既に衣服有つて其水に潤ふを厭ふべき
彼等
(
かれら
)
が、
細流
(
さいりう
)
の上に丸木橋を架して徃來に便にする事を思ひ付かざる理有らんや。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
半纏着
(
はんてんぎ
)
は、
水
(
みづ
)
の
淺
(
あさ
)
い
石
(
いし
)
を
起
(
おこ
)
して、
山笹
(
やまざさ
)
をひつたり
挾
(
はさ
)
んで、
細流
(
さいりう
)
に
岩魚
(
いはな
)
を
預
(
あづ
)
けた。
溌剌
(
はつらつ
)
と
言
(
い
)
ふのは
此
(
これ
)
であらう。
水
(
みづ
)
は
尾鰭
(
をひれ
)
を
泳
(
およ
)
がせて
岩
(
いは
)
に
走
(
はし
)
る。そのまゝ、すぼりと
裸體
(
はだか
)
に
成
(
な
)
つた。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
去
(
さん
)
ぬる
年
(
とし
)
、
中泉
(
なかいづみ
)
から
中尊寺
(
ちうそんじ
)
に
詣
(
まう
)
でた六
月
(
ぐわつ
)
のはじめには、
細流
(
さいりう
)
に
影
(
かげ
)
を
宿
(
やど
)
して、
山吹
(
やまぶき
)
の
花
(
はな
)
の、
堅
(
かた
)
く
貝
(
かひ
)
を
刻
(
きざ
)
めるが
如
(
ごと
)
く
咲
(
さ
)
いたのを
見
(
み
)
た。
彼
(
かれ
)
は
冷
(
つめた
)
き
黄金
(
わうごん
)
である。
此
(
これ
)
は
温
(
あたゝ
)
かき
瑠璃
(
るり
)
である。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
杜若
(
かきつばた
)
が、
持
(
もち
)
ぬしの
札
(
ふだ
)
も
立
(
た
)
たずに
好
(
す
)
きなまゝ
路傍
(
みちばた
)
の
其
(
そ
)
の
細流
(
さいりう
)
に
露
(
つゆ
)
を
滴
(
したゝ
)
らして
居
(
ゐ
)
るのである。
飯坂ゆき
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“細流”の意味
《名詞》
川などの細い流れ。
(出典:Wiktionary)
細
常用漢字
小2
部首:⽷
11画
流
常用漢字
小3
部首:⽔
10画
“細流”で始まる語句
細流小溝