立腹りつぷく)” の例文
受出うけいだし候分は勘辨かんべん致し遣はし殘金ざんきんだけを返し候樣にと申せしに却てかれは盜人の惡名を付しなどとことほか立腹りつぷくして私しを切殺さんと刀を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
貴方あなたなに間違まちがつておいでなのでせう、ひどわたしおこつてゐなさるやうだが、まあ落着おちついて、しづかに、さうしてなに立腹りつぷくしてゐなさるのか、有仰おつしやつたらいでせう。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
某は心中ふか立腹りつぷくして、ほかの事にかこつけて雲飛を中傷ちゆうしやうつひとらへてごくとうじたそして人を以てひそか雲飛うんぴつまに、じつは石がほしいばかりといふ内意ないゝつたへさした。
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
らうさんの祖母おばあさんといふひと日頃ひごろらうさんを可愛かあいがつてましたから、大層たいそう立腹りつぷくして、とうさんのおうちんでたのです。問屋とんや祖母おばあさんとへば、なか/\けてはないひとでしたからね。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
ほほう 大立腹りつぷくですな すぐなほりますよ
へだて聞えよがしに詢言つぶやきければ半四郎は聞つけて大いに立腹りつぷくの體にてもてなししづかにしろとは不屆千萬某がぜににて某酒を呑にいらざる口を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
わたくしけつしてきみたいして立腹りつぷくいたさんので、病氣びやうきなれば據無よんどころないのです、おさつもをすですよ。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
呼寄よびよせて相談しけるに此お粂は元來もとより生質うまれだてよからぬ者なれば唯手前勝手の事のみ言て一かう世話せわもなさゞれば母は大いに立腹りつぷくなし親の難儀なんぎ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)