転んでも死なない禁厭になるといふところからださうだが、坂の多い其の附近には、瓢箪屋が多かつたが、この三年坂のが中にも大きかつた。
時にその茶店の前に、墨染の法衣も破れた僧形の門附が來て膝まづいて虫齒に惱む口中へ、禁厭として、紫玉が曾てさる伯爵に贈られた釵を揷入れてくれと嘆願する。
「いゝえ、何も落せしません。……其の齒痛の禁厭だけだんがな。」
“禁厭”の意味
《名詞》
呪術により災厄などを防ぐこと。
(出典:Wiktionary)
(出典:Wiktionary)
“禁厭”の解説
禁厭(まじない、きんえん)とは、日本在来の呪術のことである。神道では、大国主神と少彦名神を禁厭の祖神としている。
『日本書紀』では、鳥獣や昆虫の害を払うためにそれ除去する呪いを(両神が)定めた旨の記述があり、農耕に関わる禁厭であった事が分かる。
江戸時代の国学者である伴信友が著した『方術考説』には
「マジナヒ、こは物実を構えて、それにまじこり肖しめむと、のろひてする術、但しノロヒは凶からしむ方にのみするを此は吉凶ともにするなり」
とあり、その物実を「マジモノ」というとある。
(出典:Wikipedia)
『日本書紀』では、鳥獣や昆虫の害を払うためにそれ除去する呪いを(両神が)定めた旨の記述があり、農耕に関わる禁厭であった事が分かる。
江戸時代の国学者である伴信友が著した『方術考説』には
「マジナヒ、こは物実を構えて、それにまじこり肖しめむと、のろひてする術、但しノロヒは凶からしむ方にのみするを此は吉凶ともにするなり」
とあり、その物実を「マジモノ」というとある。
(出典:Wikipedia)