直立ちよくりつ)” の例文
もと直立ちよくりつしてゐたもので、たかさは七八十尺しちはちじつしやくもあつたものですが、二百年程前にひやくねんほどまへかみなりちたゝめにれたのだといふことでありました。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
かういふ構造こうぞうおいては、おほきな地震動ぢしんどうたいして眞先まつさきいたむのは最下層さいかそうである。さら震動しんどうつよいと階下かいか部分ぶぶんつぶれ、上層じようそうおほくは直立ちよくりつ位置いちまゝ取殘とりのこされる。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
それで一さい草木さうもくつち直角ちよくかくたもつてる、冬季とうきあひだつち平行へいかうすることをこのんでひとてつはり磁石じしやくはれるごとつち直立ちよくりつして各自てんで農具のうぐる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
それでそのほねぬしである動物どうぶつと、『ピテカントロプス・エレクツス』すなはち猿人えんじん直立ちよくりつして歩行ほこうする猿人えんじんといふをつけたのであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
さうして著者ちよしやむかつていふには、將棊倒しようぎだふしどころか各家屋かくかおく直立ちよくりつしてゐるではありませんかと。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
「さうへせえすりやえゝつちのになあ、おとつゝあは」おつぎは落膽がつかりしたやうにいつた。内儀かみさんとおつぎはうして熟睡じゆくすゐした身體からだ直立ちよくりつせしめやうと苦心くしんするほどむだちからつくしたのであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
ことに直立ちよくりつして歩行ほこうしたものであることが、あしほね性質せいしつによつて十分じゆうぶん想像そう/″\せられます。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)