木鋤こすき)” の例文
は人にたすけられて高所たかきところ逃登にげのぼはるか駅中えきちゆうのぞめば、提灯ちやうちんたいまつともしつれ大勢の男どもてに々に木鋤こすきをかたげ、雪をこえ水をわたりこゑをあげてこゝにきたる。
年雄としおさんはかたゆきをわるのに、てつのシャベルをち、とめさんは、ちいさな木鋤こすきっていました。
雪消え近く (新字新仮名) / 小川未明(著)
もちたる木鋤こすきにて和尚をほりいだしければ、和尚大にわらうちを見るにいさゝかきずうけず、みゝかけたる眼鏡めかねさへつゝがなく不思議ふしぎの命をたすかり給ひぬ。
にんは、シャベルも、木鋤こすきも、ゆきうえへほうりしておうちはいりました。三にんは、おしるこもうまかったが、それよりかおおきなみかんが、なによりうれしかったのです。
雪消え近く (新字新仮名) / 小川未明(著)
ほるとはぶなの木にて作りたる木鋤こすきにてつちほるごとくして取捨とりすつるを里言りげんに雪を掘といふ、すでに初編にもいへり。かやうにせざれば雪のおもきいへつぶすゆゑなり。
それであさからそと木鋤こすきで、ゆきをわってはそれをちからいっぱいとおはたけほうへとなげていました。
雪消え近く (新字新仮名) / 小川未明(著)
ほるとはぶなの木にて作りたる木鋤こすきにてつちほるごとくして取捨とりすつるを里言りげんに雪を掘といふ、すでに初編にもいへり。かやうにせざれば雪のおもきいへつぶすゆゑなり。
屋上やねの雪は冬のうちしば/\掘のくる度々に、木鋤こすきにてはからず屋上やねそんずる㕝あり。我国の屋上やねおほかたは板葺いたぶきなり、屋根板は他国にくらぶればあつひろし。
これをつくに雪をほる木鋤こすきを用ふ、力にまかせて擢ゆゑにそらにあがる㕝甚高し。かやうに大なる羽子ゆゑにわらべはまじらず、あらくれたる男女うちまじり、はゞきわらぐつなどにて此戯このたはふれをなすなり。