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整然
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ちゃん
ふりがな文庫
“
整然
(
ちゃん
)” の例文
「予定は無論
整然
(
ちゃん
)
と拵えて置いて戴かなければなりませんが、あなたは
迚
(
とて
)
も几帳面にお手紙を下さるような方じゃありませんからね」
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
母「直ぐに帰れといっても、お前の来るのを待って居て、お前の坐る所へ
整然
(
ちゃん
)
とお膳もお
兄
(
あに
)
いさんのと仰しゃって心配をなすって」
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
目鼻立のはっきりとした、面長で、
整然
(
ちゃん
)
とした高島田、品は知りませんが、よろけた
竪縞
(
たてじま
)
の薄いお納戸の着物で、しょんぼり枕許へ立ったんです。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
私が手を洗って二階へ
上
(
あが
)
って見たら、お糸さんは
既
(
も
)
う裾を
卸
(
おろ
)
したり、
襷
(
たすき
)
を外したりして、
整然
(
ちゃん
)
とした常の
姿
(
なり
)
になって、突当りの部屋の前で膝を突いて、何か用を聴いていた。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
そしてその墓地の内には入水された皇帝と、その歴歴の臣下との名を刻みつけた幾箇かの石碑が立てられ、かつそれ等の人々の霊のために、仏教の法会がそこで
整然
(
ちゃん
)
と行われていたのである。
耳無芳一の話
(新字新仮名)
/
小泉八雲
(著)
▼ もっと見る
月謝束修の制度も
整然
(
ちゃん
)
と立って居たのですが、漢学の方などはまだ古風なもので、塾規が無いのではありませんが至って漠然たるものでして、月謝やなんぞ一切の事は規則的法律的営業的で無く
学生時代
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
出が良いから品と云い応対と云い
蓮葉
(
はすっぱ
)
な
処
(
とこ
)
は少しもありません、落着いて居て、盃を一つ受けるにも
整然
(
ちゃん
)
と正しいので
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
大したことはねえての、気さえ
確
(
たしか
)
になれば
整然
(
ちゃん
)
と治る。それからの、ここは大事ない処じゃ、
婆
(
ばば
)
も猫も犬も
居
(
お
)
らぬ、
私
(
わし
)
一人じゃから安心をさっしゃい。
葛飾砂子
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
言いさま
整然
(
ちゃん
)
として坐り直る、怒気満面に
溢
(
あふ
)
れて男性の意気
熾
(
さかん
)
に、また仰ぎ見ることが出来なかったのであろう、お雪は袖で顔を
蔽
(
おお
)
うて
俯伏
(
うつぶし
)
になった。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
山「師匠此処へ下りな、いけねえことをしたな、
何所
(
どこ
)
かの
葬式
(
とむらい
)
があっておもり物を
整然
(
ちゃん
)
と備えてあったに、お
前
(
めえ
)
が喰って仕舞って咎められては申訳が
無
(
ね
)
え」
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
そうだろうな、あの気象でも、
極
(
きま
)
りどころは
整然
(
ちゃん
)
としている。嫁入前の若い娘に、余り聞かせる事じゃないから。
縷紅新草
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
しても
虚言
(
うそ
)
は大嫌いの旦那さまで、十二時に此処へ来い、御膳を食べさせると云うと
整然
(
ちゃん
)
とお膳が出て居るので、御心配ない……
此方
(
こっち
)
も感じてホロリと来ますねえ
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
何、そりゃおいら
整然
(
ちゃん
)
と
旨
(
うま
)
くやってるから、大概内の奴あ、今時分は
御寝
(
ぎょし
)
なっていらっしゃると思ってるんだ。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
馬「へい、
襖
(
からかみ
)
を
閉切
(
たてき
)
っていきれるから
斯
(
こ
)
う枕元に立って立番をしているので、これから縁側へ
整然
(
ちゃん
)
とお湯を持って
行
(
い
)
くんだ、何うです今夜は
一
(
ひ
)
と
役
(
やく
)
二
分
(
ぶ
)
宛
(
ずつ
)
と極めましょう」
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「でげすがな、絵が
整然
(
ちゃん
)
としておりますでな、挿絵は秀蘭斎貞秀で、こりゃ三世相かきの名人でげす。」
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
いつでも折目正しくして居れば
整然
(
ちゃん
)
として二世も三世も夫婦になって居ります。
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
博士 御秘蔵ながら、若様の御書物蔵へも、
整然
(
ちゃん
)
と姫様がお備えつけでありますので。
海神別荘
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
翌々日は
整然
(
ちゃん
)
と結構な品物ばかり
取揃
(
とりそろ
)
えて風呂敷に包み、大伴蟠龍軒の名前を聞いて
居
(
お
)
るから、本所割下水へ
行
(
ゆ
)
くと、結構な
誂
(
あつら
)
え物をした上に始めての
交際
(
つきあい
)
だと云うので、多分の目録をくれ
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
思いなしか、気のせいか、段々
窶
(
やつ
)
れるようには見えるけんど、ついぞ膝も崩した事なし、
整然
(
ちゃん
)
として威勢がよくって、吾、はあ、ひとりでに
天窓
(
あたま
)
が下るだ、はてここいらは、田舎も田舎だ。
琵琶伝
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
男「なアに
整然
(
ちゃん
)
とした
装
(
なり
)
をして羽織を着てまいりました」
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「何をいってるのよ。」と勇美子は机の前に、
整然
(
ちゃん
)
と構えながら苦笑する。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
晃 泣く奴があるか、涙を拭いて、
整然
(
ちゃん
)
として、
御挨拶
(
ごあいさつ
)
しな。
夜叉ヶ池
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
突羽子
(
つくばね
)
のようについて、
飜
(
ひるがえ
)
る処を袂の端で
整然
(
ちゃん
)
と受けた。
ピストルの使い方:――(前題――楊弓)
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“整然”の意味
《名詞》
整然(せいぜん)
正しく整っていること。
(出典:Wiktionary)
整
常用漢字
小3
部首:⽁
16画
然
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
“整”で始まる語句
整
整頓
整理
整々
整備
整理緊縮
整列
整理掛
整骨醫
整理棚