手製てせい)” の例文
りょう一は、つくえのそばにあった、手製てせいのモーターをげてせました。電池でんちとおせばまわるまでに、なかなかの苦心くしんがいったのです。
僕が大きくなるまで (新字新仮名) / 小川未明(著)
やまなかにあつたとうさんのおうちでは、なにからなにまで手製てせいでした。手習てならひのお手本てほんから讀本とくほんまで、祖父おぢいさんの手製てせいでした。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
春木少年の方は、口笛を吹きながら、手製てせいつえをふりまわしつつ、どんどん山を下りていった。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
名物めいぶつ切干大根きりぼしだいこんあまいにほひをなつかしんで、手製てせいののりまきしか稚氣ちきあいすべきことは、あの渦卷うづまき頬張ほゝばつたところは、飮友達のみともだちわらはばわらへ、なくなつたおやどもには褒美はうびあづからうといふ
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
大佐たいさ好遇かうぐうにて、此處こゝで、吾等われら水兵等すいへいらはこんで珈琲カフヒーのどうるほうし、漂流へうりう以來いらいおほい渇望かつぼうしてつた葉卷煙葉はまきたばこ充分じゆうぶんひ、また料理方れうりかた水兵すいへい手製てせいよしで、きはめてかたち不細工ぶさいくではあるが