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こごと
ふりがな文庫
“
戸毎
(
こごと
)” の例文
夜
(
よる
)
は
戸毎
(
こごと
)
の
瓦斯
(
がす
)
と
電燈
(
でんとう
)
を
閑却
(
かんきやく
)
して、
依然
(
いぜん
)
として
暗
(
くら
)
く
大
(
おほ
)
きく
見
(
み
)
えた。
宗助
(
そうすけ
)
は
此
(
この
)
世界
(
せかい
)
と
調和
(
てうわ
)
する
程
(
ほど
)
な
黒味
(
くろみ
)
の
勝
(
か
)
つた
外套
(
ぐわいたう
)
に
包
(
つゝ
)
まれて
歩
(
ある
)
いた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
町家
(
まちや
)
の
戸毎
(
こごと
)
も、ひと頃よりは、よくなった。皆のふところ工合も、少しは富んできたかな?」と、ながめた。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
今まで素朴であった
村邑
(
むらむら
)
が工夫という渡り物の来たためにアブク銭が落ち込むので、農家はいずれも
半
(
なか
)
ば飲食店のようになり、善良なりし
村家
(
むらや
)
の
戸毎
(
こごと
)
から酒気溢れ
本州横断 痛快徒歩旅行
(新字新仮名)
/
押川春浪
、
井沢衣水
(著)
小さな
磐
(
かね
)
を鳴らして、片手に黒塗の椀を
持
(
もっ
)
て、
戸毎
(
こごと
)
、戸毎に立って、経を唱え托鉢をして歩いた。
僧
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
瞽女
(
ごぜ
)
は
村落
(
むら
)
から
村落
(
むら
)
の「まち」を
渡
(
わた
)
つて
歩
(
ある
)
いて
毎年
(
まいねん
)
泊
(
と
)
めて
貰
(
もら
)
ふ
宿
(
やど
)
に
就
(
つい
)
てそれから
村落中
(
むらぢう
)
を
戸毎
(
こごと
)
に
唄
(
うた
)
うて
歩
(
ある
)
く
間
(
あひだ
)
に、
處々
(
ところ/″\
)
で
一人分
(
いちにんぶん
)
づゝの
晩餐
(
ばんさん
)
の
馳走
(
ちそう
)
を
承諾
(
しようだく
)
して
貰
(
もら
)
つて
置
(
お
)
く。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
▼ もっと見る
また、区内の
戸毎
(
こごと
)
に命じて、半年に金一
歩
(
ぶ
)
を出ださしめ、貸金の利足に
合
(
がっ
)
して永続の
費
(
ついえ
)
に供せり。ただし半年一歩の出金は、その家に子ある者も子なき者も一様に出ださしむる法なり。
京都学校の記
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
が、紅葵の傍、向日葵の
花叢
(
はなむら
)
の中、または
戸毎
(
こごと
)
の入口の前、
背戸
(
せど
)
の外に出て、子供まじりに、毛深い男女のぽつんぽつんと佇んでいる姿を見ると、人種の血肉は争われないものだと観た。
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
が、歩いてみると、それらしい屋敷も見えず、ここらあたりの、道のわるさや、
戸毎
(
こごと
)
の不潔さといったらない。
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
二人
(
ふたり
)
は
追分
(
おひわけ
)
の通りを細い
露路
(
ろぢ
)
に折れた。折れると
中
(
なか
)
に
家
(
いへ
)
が沢山ある。
暗
(
くら
)
い
路
(
みち
)
を
戸毎
(
こごと
)
の軒燈が照らしてゐる。其軒燈の
一
(
ひと
)
つの前に
留
(
とま
)
つた。野々宮は此奥にゐる。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
長屋の端から、順に
戸毎
(
こごと
)
を覗きこみ。
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
戸
常用漢字
小2
部首:⼾
4画
毎
常用漢字
小2
部首:⽏
6画
“戸”で始まる語句
戸外
戸
戸棚
戸口
戸惑
戸障子
戸締
戸袋
戸前
戸納