感応かんおう)” の例文
旧字:感應
純一は何事をも忘れてようと思ったが、とても寐附かれそうにはない。過度に緊張した神経が、どんな微細な刺戟にも異様に感応かんおうする。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
なにしろ山霊さんれい感応かんおうあつたか、へびえなくなりあつさもしのぎよくなつたのでいさあし捗取はかどつたがほどなくきふかぜつめたくなつた理由りいう会得ゑとくすることが出来できた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
此日このひくわいみやびなりしをおもして、詩を作らう、詩を作らう、和韻わゐんに人をおどろかしたいものともだへしが、一心いつしんつては不思議ふしぎ感応かんおうもあるものにて、近日きんじつ突然とつぜんとして一詩たり
隅田の春 (新字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
苦行くぎやうしていのればいづれの神仏も感応かんおうある事を童蒙どうもうしめす。
すで鬼神きじん感応かんおうある、芸術家げいじゆつかたいして、坊主ばうず言語げんご挙動きよどうは、なんとなくぎたやうにおもはれたから……のまゝかたそびやかして、かゞやほしつて、たゞちにひたひかざ意気組いきぐみ
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)