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急場
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きふば
ふりがな文庫
“
急場
(
きふば
)” の例文
此
(
これ
)
ぢや
何
(
ど
)
うにも
仕樣
(
しやう
)
がねえ。とても
出來
(
でき
)
ねえものなら
仕方
(
しかた
)
はねえが、
最
(
も
)
う
些
(
ちつ
)
と、これんばかしでも
都合
(
つがふ
)
をしねえ、
急場
(
きふば
)
だから、
己
(
おれ
)
の
生死
(
いきしに
)
の
境
(
さかひ
)
と
云
(
い
)
ふのだ。
一席話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
叔母
(
をば
)
の
云
(
い
)
ふ
所
(
ところ
)
によると、
宗助
(
そうすけ
)
の
邸宅
(
やしき
)
を
賣拂
(
うりはら
)
つた
時
(
とき
)
、
叔父
(
をぢ
)
の
手
(
て
)
に
這入
(
はい
)
つた
金
(
かね
)
は、
慥
(
たしか
)
には
覺
(
おぼ
)
えてゐないが、
何
(
なん
)
でも、
宗助
(
そうすけ
)
のために、
急場
(
きふば
)
の
間
(
ま
)
に
合
(
あは
)
せた
借財
(
しやくざい
)
を
返
(
かへ
)
した
上
(
うへ
)
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
心配の餘りまた
御部屋住
(
おへやずみ
)
の若旦那へ御咄し申すも
如何
(
いかゞ
)
とは存じたなれども
急場
(
きふば
)
の事にて
十方
(
とはう
)
に暮參りまして
何
(
ど
)
うにか
御工風
(
ごくふう
)
は御座りますまいかと
誠
(
まこと
)
しやかに
述
(
のぶ
)
るにぞ世間知らずの千太郎聞くより大いに
仰天
(
ぎやうてん
)
し心の内は
狂氣
(
きやうき
)
のごとく
溜息
(
ためいき
)
つきつゝ居たりしが如何なしたら
能
(
よか
)
らんと
言
(
い
)
ふ
尾
(
を
)
に付て長庵は
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
其
(
その
)
代
(
かは
)
り
宗助
(
そうすけ
)
は
自分
(
じぶん
)
の
家屋敷
(
いへやしき
)
の
賣却方
(
ばいきやくかた
)
に
就
(
つい
)
て
一切
(
いつさい
)
の
事
(
こと
)
を
叔父
(
をぢ
)
に
一任
(
いちにん
)
して
仕舞
(
しま
)
つた。
早
(
はや
)
く
云
(
い
)
ふと、
急場
(
きふば
)
の
金策
(
きんさく
)
に
對
(
たい
)
する
報酬
(
はうしう
)
として
土地
(
とち
)
家屋
(
かをく
)
を
提供
(
ていきよう
)
した
樣
(
やう
)
なものである。
叔父
(
をぢ
)
は
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
“急場”の意味
《名詞》
急場(きゅうば)
差し迫っていて、何かの対処をすべき場合。
(出典:Wiktionary)
“急場”の解説
急場(きゅうば)とは、物事が差し迫ってすぐに対処しなければならない状況をいう。
その他、囲碁用語の一つとして用いられる。
(出典:Wikipedia)
急
常用漢字
小3
部首:⼼
9画
場
常用漢字
小2
部首:⼟
12画
“急”で始まる語句
急
急遽
急須
急足
急込
急湍
急立
急激
急病
急度