“きふば”の漢字の書き方と例文
語句割合
急場100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これぢやうにも仕樣しやうがねえ。とても出來できねえものなら仕方しかたはねえが、ちつと、これんばかしでも都合つがふをしねえ、急場きふばだから、おれ生死いきしにさかひふのだ。
一席話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
叔母をばところによると、宗助そうすけ邸宅やしき賣拂うりはらつたとき叔父をぢ這入はいつたかねは、たしかにはおぼえてゐないが、なんでも、宗助そうすけのために、急場きふばあはせた借財しやくざいかへしたうへ
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
心配の餘りまた御部屋住おへやずみの若旦那へ御咄し申すも如何いかゞとは存じたなれども急場きふばの事にて十方とはうに暮參りましてうにか御工風ごくふうは御座りますまいかとまことしやかにのぶるにぞ世間知らずの千太郎聞くより大いに仰天ぎやうてんし心の内は狂氣きやうきのごとく溜息ためいきつきつゝ居たりしが如何なしたらよからんとに付て長庵は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
そのかは宗助そうすけ自分じぶん家屋敷いへやしき賣却方ばいきやくかたつい一切いつさいこと叔父をぢ一任いちにんして仕舞しまつた。はやふと、急場きふば金策きんさくたいする報酬はうしうとして土地とち家屋かをく提供ていきようしたやうなものである。叔父をぢ
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)