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必死
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ひっし
ふりがな文庫
“
必死
(
ひっし
)” の例文
そこには、
白旗
(
しらはた
)
の
宮
(
みや
)
のまえから、追いつ追われつしてきた
小幡民部
(
こばたみんぶ
)
が、
穴山
(
あなやま
)
の
旗本
(
はたもと
)
雑兵
(
ぞうひょう
)
を八面にうけて、今や
必死
(
ひっし
)
に
斬
(
き
)
りむすんでいる。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
サービスは身をおどらして、穴のなかへとびこんだ、穴のなかでは
猟犬
(
りょうけん
)
フハンと、だちょうが
必死
(
ひっし
)
になって戦っていた。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
トーマスは
必死
(
ひっし
)
になって、ドアのとっ手にしがみついたが、なんのかいもなく、みるまにひきずられていった。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
ロレ まア、お
待
(
ま
)
ちゃれ。
助
(
たす
)
かる
術
(
すべ
)
を
思
(
おも
)
ひついたわ。
必死
(
ひっし
)
の
厄
(
やく
)
を
脱
(
のが
)
れうためゆゑ
必死
(
ひっし
)
の
振舞
(
ふるまひ
)
をもせねばならぬ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
半十郎、紙入をさらった第一の男を断念して、振り分け荷をさらった、第二の男に
必死
(
ひっし
)
と追いすがりました。
江戸の火術
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
学校
(
がっこう
)
へゆくときも四
人
(
にん
)
はそろって
太郎
(
たろう
)
にあったら、
必死
(
ひっし
)
となって
戦
(
たたか
)
う
覚悟
(
かくご
)
でありましたから、
太郎
(
たろう
)
は、それを
見
(
み
)
てとってか
容易
(
ようい
)
に
手出
(
てだ
)
しをいたしませんでした。
雪の国と太郎
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それはいなかのことばです。町の子どもである
克巳
(
かつみ
)
に聞かれるのは、はずかしいことばです。しかし、いまは、松吉は、はずかしくもなんともありません。
必死
(
ひっし
)
でした。
いぼ
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
もうそのうちにも船は
沈
(
しず
)
みますし、私は
必死
(
ひっし
)
となって、どうか小さな人たちを
乗
(
の
)
せてくださいと
叫
(
さけ
)
びました。近くの人たちはすぐみちを開いて、そして子供たちのために
祈
(
いの
)
ってくれました。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
が、
必死
(
ひっし
)
に
駆
(
か
)
け
着
(
つ
)
けた
庭
(
にわ
)
の
木戸
(
きど
)
には、もはやお
蓮
(
れん
)
の
姿
(
すがた
)
は
見
(
み
)
られなかった。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
なんともいえぬおそろしさだが、またなんともいえぬ
壮快
(
そうかい
)
な気分と、
必死
(
ひっし
)
の力が五
肢
(
し
)
にも
刃
(
やいば
)
にもみなぎってくる——
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
パッと振り上げたヴァイオリン、三万円の名器を柱に叩き付けようとする手に、信子は
必死
(
ひっし
)
と縋り付いて
天才兄妹
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
トーマスは、あばれまわっている人たちの足もとを
這
(
は
)
いまわりながら、
必死
(
ひっし
)
で逃げだす道をさがしている。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
この一
閃
(
せん
)
々
々
(
せん
)
の光の下に、
必死
(
ひっし
)
となってかじをとりつつある、四人の少年の顔が見える。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
と、
応
(
おう
)
じました。杉作も
必死
(
ひっし
)
でした。
いぼ
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
あれでも燕作にしてみりゃ、
精
(
せい
)
いっぱいにやったつもりなんだが、なにしろ竹童のやつが
必死
(
ひっし
)
に
食
(
く
)
ってかかってきたので、すこし
面食
(
めんく
)
らったというものさ。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
二三人の武士、お秋を手取り足取り引離そうとしましたが、
必死
(
ひっし
)
と絡みついて引剥がしても引剥がしても離れません。見ると両手の生爪は剥げて、手から腕へ流るる血汐
十字架観音
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
おかみさんの
必死
(
ひっし
)
のさけびに、ホールや
酒場
(
さかば
)
にいた男の
連中
(
れんちゅう
)
がどやどやとかけつけてきた。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
かれは
必死
(
ひっし
)
の思いで
綱
(
つな
)
をしっかりとにぎった。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
二人とも
薄傷
(
うすで
)
を負ったらしく、山浦丈太郎はわけても、頬や腕のあたりにかすり傷を受けましたが、
蘇芳
(
すおう
)
を浴びたようになり乍ら、気力を励まして、
必死
(
ひっし
)
と切り結びます。
大江戸黄金狂
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
必死
(
ひっし
)
と深山へすがり付きます、見ると、例の小牛ほどあるブル、お鶴の裾を食えて胸壁から引戻したのでしょう、お鶴の裾にジャレ付いて、
脛
(
はぎ
)
もあらわに逃げ惑わせて居ります
判官三郎の正体
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
愛子は
必死
(
ひっし
)
と、
憤怒
(
ふんぬ
)
に狂って理性を失いかけた私の胸にすがり付きます。
死の舞踏
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
必死
(
ひっし
)
と働き続けるのに対して、幸吉の飛行具は、翼に受ける風圧を利用した滑翔飛行具で、手も、翼も動かさず、極めて安らかに、千仞の谷の上を巨大な鳶のように、ゆらりゆらりと飛ぶのでした。
天保の飛行術
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
お鳥は
起直
(
おきなお
)
ると、
必死
(
ひっし
)
と、郷太郎の裾に
絡
(
から
)
み付きました。
裸身の女仙
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
必
常用漢字
小4
部首:⼼
5画
死
常用漢字
小3
部首:⽍
6画
“必死”で始まる語句
必死的
必死必中